変化する町で孤立感続く…西日本豪雨被災者の“心の復興”支える【岡山発】|FNNプライムオンライン - FNNプライムオンライン

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17.32
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2018年7月の西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山・倉敷市真備町。発生から丸4年たった2022年、復興は大きな節目を迎えた。被災者のために建設された県内8カ所の仮設団地から全員が引っ越し、すべて撤去されたのだ。

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とはいえ、被災者の暮らしが以前のように戻ったわけではない。今も最前線で被災者を支援する「倉敷市真備支え合いセンター」で、被災者の“心のケア”について聞いた。

今も感じる孤立感

倉敷市真備支所の中にある「真備支え合いセンター」は、西日本豪雨から約3カ月後の2018年10月に設置された。市から委託された社会福祉協議会が運営している。

“見守り連絡員”が被災世帯を訪問し、“炊き出しの情報”や“家の再建に向けた制度の紹介”など、被災者の生活全般の相談に応じてきた。不安を抱える被災者の話し相手になる事も仕事の一つ。多い時には、被災した約5,800の世帯を有期雇用も含めた約50人の連絡員で訪問した。

4年たった現在も、支え合いセンターのスタッフ数人が、約40世帯を継続的に訪問している。

真備支え合いセンター・山下雅光さん:
今も訪問しているのは、“孤立のリスクの高い人”です。町外に移ったものの、その地域になじめない、孤立しているという人がいます

建設型の仮設団地は全て撤去されたが、民間の賃貸住宅を借り上げた、いわゆる「みなし仮設」で暮らす人は、2022年10月末現在、7世帯17人いる。場所は真備町だけでなく、倉敷市内各地に分散している。また、住んでいた場所に家を再建しても生活に不安を抱えている人がいて、山下さんたちはそうした世帯を今も訪問している。

絶たれたつながり

のどかな田園風景が広がる倉敷市真備町。

真備支え合いセンター・山下雅光さん:
全国のボランティア団体の方と話をすると、「真備は(被災後に)戻ってくるのが早いね」と言われます。地元への愛着が強い人が多いのでしょう。元々近所付き合いが多い地域だっただけに、被災後、人のつながりが減って、寂しい思いをしている人がいるようです

町を離れ、新しい環境で暮らす人には、地域の民生委員を紹介するなど、支え合いセンターのスタッフが橋渡しをしている。一方で、「災害の体験を共有できない」事がストレスになるのでは、とも感じている。

真備支え合いセンター・佐藤大那さん:
今でも災害の時の話をする人はいますが、話す相手がいないと、抱え込んでしまうのではないでしょうか

水が迫ってくる中、屋根の上で何時間も救助を待った真備町の人たち。つらかった思いを人に話せば、心が軽くなる。センターのスタッフは、時に1時間、2時間と被災者の話を聞く。

住み慣れた町も変化

真備町では、今も幹線道路が通行止めされ、あちこちで復興工事が進んでいる。

町が「きれいになった」という人もいれば、「景色が変わってしまった」という人もいる。家を再建し、住み慣れた場所に戻れたとしても、以前と同じ暮らしが待っているとは限らない。

真備支え合いセンター・山下雅光さん:
例えば、30世帯あった地域が3~4世帯になって、仲のいい人がいなくなり、寂しいという人もいます

世帯が減ったため、ゴミステーションの管理が決まっていないなど、町内のルールが整備されておらず、コミュニティーが維持できない問題も抱えている。一度、無くなってしまったコミュニティーを元に戻すことは困難だ。

少しでも心の支えに

被災者それぞれが今も抱えている不安な思い。真備支え合いセンターでは、少しでも心の癒やしになればと、これまで支援した約5,800世帯すべてに、季節ごとに絵手紙を送っている。手紙には「困りごとがあればセンターへ」と書き加えている。

真備支え合いセンター・山下雅光さん:
白黒ではない絵手紙にホッとするそうです。中には額を作って絵手紙を飾ってくれる人もいます

心の復興には時間がかかる、まだまだ先は長いと話す山下さん。

真備支え合いセンター・山下雅光さん:
被災者の生活の再建までは、しっかりとお手伝いさせていただきます

(岡山放送)

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熱海土石流 半壊以下住居「支援薄い」 被災者、公費負担制度訴え 静岡県議会特別委|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞

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03.55
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 熱海市伊豆山で2021年7月に発生した大規模土石流に関する県議会の特別委員会が2日開かれ、被災者でつくる「警戒区域未来の会」の中島秀人代表が参考人として出席した。中島代表は半壊以下の住居に対する公的支援が手薄だとし、住居解体やリフォーム、壊れた電化製品購入などの費用を公費負担する制度の必要性を訴えた。

県議会特別委員会で参考人質疑に応じる被災者の中島秀人さん(右)=2日午後、県庁
県議会特別委員会で参考人質疑に応じる被災者の中島秀人さん(右)=2日午後、県庁

 盛り土(積み上げた残土)の崩落が被害を招いた土石流について「天災ではない人災に対する強い憤りが被災者の共通した感情になっている」と説明。人災が前提になっている中で「自分のお金を使って壊れた住居を整備し、避難先から戻ろうと思わない」と災害の特殊性に触れ、全壊以外の住居に対する支援を要請した。
 県内各地で被災者支援の相談に対応する永野海弁護士(静岡市)も参考人として招致され、行政の支援の仕組みを課題に挙げた。発生直後に的確な支援情報を提供するための自治体職員の研修や、災害対策本部への被災者支援に詳しい弁護士の配置を求めた。
 県によると、熱海の土石流で被害を受けた住居の内訳は全壊76件、半壊12件、半壊未満32件。被害がなくても避難が必要で住めない家が19件ある。
 県議からは「人災の要素が強いので超法規的な措置が必要だ」「生活再建の見通しが立つように県は方針を示して」などの意見が相次いだ。特別委は被災者支援制度の改善点を今後取りまとめる提言に盛り込む方針。

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災害時の生活再建を支援へ 明石市が県弁護士会と協定、地震保険などで被災者の相談に - 神戸新聞NEXT

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09.31
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労災に事業主が不服申し立て、被災者側が撤回要請「根本的見直しを」:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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04.34
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 労働災害が起きた事業場で労災保険料が引き上げられる制度をめぐり、事業主が不服を申し立てられるように見直す国の方針に対し、労働者側が撤回を求めている。事業主が労災認定を否定する根拠になり、被災者の職場復帰や再発防止策に消極的になる恐れがあると訴えている。

 保険料を引き上げる制度は、労災防止を促すことなどを目的に設けられている。事業主は現在、労災の支給決定と、保険料引き上げのどちらも取り消しを求めることはできない。

 国は保険料引き上げについて…

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カタールW杯2022:サッカー 復興支援ありがとう 被災者、現地学生と交流 柏のサポーター・角田さんら企画 /千葉 - 毎日新聞

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04.31
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 【ドーハ共同】サッカーのワールドカップ(W杯)が開催されているカタールの首都ドーハで、東日本大震災や各地の豪雨で被災した大学生や高校生計8人が地元カタール大の学生と交流し、復興支援への感謝を伝えた。

 8人は「ちょんまげ隊長」の愛称を持つ日本代表の名物サポーター角田寛和さん(60)=柏市=らの企画で現地を訪問。W杯観戦とともに交流の機会が設けられ、写真を交えて英語で被…

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7月記録的大雨の義援金、重傷者に16万円 県が配分額発表 - 河北新報オンライン

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04.31
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 県は28日、7月の記録的大雨の被災者を対象とする義援金の配分額を発表した。配分総額は5068万8000円。市町村を通じて被災者に届ける。

 重傷者1人に16万円、住宅が全壊した3世帯に各32万円、半壊した201世帯に各16万円を配る。準半壊48世帯には各3万2000円、一部損壊の992世帯には各1万…

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九州豪雨で被災、仮設商店街で「復興支援さんま祭」…秋の味覚「活力につなげて」 - 読売新聞オンライン

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09.31
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 2020年7月の九州豪雨で被災した事業者が入居する熊本県のJR人吉駅前の仮設商店街「モゾカタウン」(人吉市)で27日、「復興支援さんま祭」が開かれ、500匹のサンマが無料で振る舞われた。

 東北を拠点に活動するNPO「ボンドアンドジャスティス」( 大土おおど 雅宏代表)などが協力し、商店街が開催。福島県南相馬市の大土さんは、11年の東日本大震災をきっかけに、各地の災害被災地で支援活動を実施。九州豪雨でも、災害直後から人吉市や球磨村で炊き出しを行った。オープン2年目の仮設商店街は客足が鈍っており、活気づけたいと考えたという。

 会場では、宮城県塩釜市から仕入れたサンマが炭火で焼かれ、被災者らが秋の味覚を味わった。生サンマやカキ汁の販売もあった。

 大土さんは「東北からの恩返し。活力につなげてほしい」、商店街会長の中村真悟さん(39)は「集客にもつながる取り組みでありがたい。もう一度、仮設商店街に目を向けてもらうきっかけにしたい」と話していた。

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