2024年5月6日(月)
能登半島1.1地震
漆器仮設工房「公費支援ぜひ」 焼失朝市「この現状を国会で」
小池書記局長に被災者切々 輪島・珠洲
日本共産党の小池晃書記局長は5日、能登半島地震で被災した石川県輪島市と珠洲市を訪問し、日本共産党が呼びかけた救援募金を義援金として届けました。井上哲士参議院議員、藤野保史前衆議院議員、佐藤正幸石川県議、鐙史(あぶみ)朗輪島市議が同行しました。 (関連記事)
小池氏らは、輪島市の漆塗り「大徹」の八井貴啓(やつい・たかひろ)さん(54)の仮設工房を訪ねました。八井さんは全壊した工房から、道具類、塗り直しを依頼されていた祭り用の兜(かぶと)など取り出せるだけ取り出したといいます。「作業場がないと仕事ができないので助かりました」といいます。「いちばん困っているのは資金面」と話し、公費による支援を要望しました。
小池氏は、金沢市の金沢駅前で出張朝市を開催していた、輪島市朝市組合の冨水長毅(とみず・ながたけ)組合長に義援金を渡しました。冨水さんは「現在190人の組合員がいます。義援金はとてもありがたい」と語りました。「見ての通り、朝市で人気の魚はありません。漁港が隆起して漁に出られない。復興には長い時間がかかります。みなさんに忘れられないよう、また金沢市内で出張朝市をしたい」と話していました。
小池氏を見つけて駆け寄ってきたのは輪島朝市内で老舗和菓子店を営んでいた塚本民子さん(73)。「全部焼けて何もなくなってしまった。ぜひ国会で輪島朝市の現状と復興をとりあげてほしい」と訴えました。
輪島朝市通りは、がれきで埋めつくされていました。小池氏は「震災から4カ月がたっているのに、いまだに震災直後のような光景に驚き、行政の無策に怒りを覚える。このような状況を放置しながら、被災者に『自立』を強要するなど許されない。政府は被災者支援に全力を挙げるべきだ」と語りました。
家全壊 被災者励ます
小池氏らは、地震と津波の両方が襲った珠洲市で、家屋の倒壊が激しい地域を回りました。
観光名所の一つ、見附島付近で自転車に乗って自宅を見に来たという白いひげの男性は「家は全壊して、いまは仮設住宅にいる」と話します。「復興には10年かかるな」とつぶやく男性に、小池氏らは、「政府に被災地の救援を求めていきます」と激励しました。
佐藤正幸県議は、「公費解体が進んでいない」と説明します。赤い「全壊」の張り紙が張ってある家屋が並ぶ地域も1月1日の被災したままの状態で放置されています。
小池氏らは、地元産業の一つ、灰黒色が特徴の珠洲焼の陶工集団創炎会(1988年設立)が金沢市内で開催した「珠洲焼創炎会展」(3~5日、金沢市)を訪ね、篠原敬創炎会会長に義援金を渡しました。
篠原さんは珠洲市出身。ちょうど1年前の5月5日に震度6強の地震で窯が倒壊、ようやく再開したところに今年1月1日、震度7の地震が襲いました。「2022年も震度6弱の地震がありました。今回の地震はあまりに大きく、まずは生活再建をしなくてはならない状況」だと語ります。「珠洲焼は平安から室町時代の日本海文化を代表する伝統工芸の一つ。ぜひ支援してほしい」と話していました。
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