瓦落ちる音、遺体安置所のにおい…被災者に聞き取った五感を書籍に - goo.ne.jp

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22.33
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瓦落ちる音、遺体安置所のにおい…被災者に聞き取った五感を書籍に

「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」を出版した関西学院大の金菱清教授(左)のゼミ生ら=兵庫県西宮市上ケ原一番町で2023年11月28日午後0時10分、山本康介撮影

(毎日新聞)

 関西学院大(兵庫県西宮市)の学生14人が阪神大震災(1995年)の被災者らに聞き取りをした研究活動の成果を1冊の本にまとめた。書名は「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」(関西学院大学出版会、税別1900円)。震災以降に生まれた世代が、今なお生々しく残る記憶や感情と向き合った。

 社会学部の金菱(かねびし)清教授(災害社会学)のゼミに所属する4年生がまとめた。2年ほど前から聞き取りを重ね、「記憶に残りやすいとされる視覚以外に着目した場合、記憶はどのように残っているのか」を問い直した。

 人間の五感に応じて6章で構成。「匂う」では、遺体安置所に広がる特有のにおいについて業務に携わった行政職員らの証言を基に、記憶の鮮明さに差があることを考察した。「聴く」では、犠牲者の声を参考に救命活動に従事した元救急隊員が今でも抱え続ける後悔や葛藤を取り上げた。

 4章の「見えない」をテーマに取り組んだ吉川友貴さん(22)は、視覚障害者4人の証言を参考に震災を振り返った。全盲の男性が残していた日記には、屋根から瓦が落ちたりガラスが割れたりする音が響き渡り、「私の命は終わったと思った」としたためられており、「実際に見えているかのように書かれていた」と振り返る。

 一方、別の視覚障害者は街並みを見ることができないため、周囲の人の声色の変化や、車に乗っている時の振動で路面が整備されているかどうかで復興の進み具合を感じていたという。吉川さんは「研究を通じて、晴眼者とは違う復興の感じ方を持っていることがわかった」と話す。

 7日には神戸市立盲学校を訪れ、聞き取りに協力した教員の長尾隆一郎さん(54)に著書を手渡した。長尾さんは「若い世代の人が知られる機会の少ない視覚障害者の視点に関心を持ってくれたことに感銘を受けた」と語った。

 金菱教授は「震災から29年という歳月がたっても、五感を通じることで記憶は色あせることなく立ち上がってくることに新たな発見があった」とゼミの活動を総括。「若い世代が今後起こり得る震災にどう向き合うか、この本から考えてほしい」と話した。【山本康介】

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被災者の思い出を元の姿に 益城町の中高生ら30人、大雨で汚れた写真を洗浄|熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

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20.32
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 7月上旬の大雨で泥水に漬かって汚れた写真を元の姿に戻そうと、益城町の中高生ら約30人が10日、益城町宮園の町復興まちづくりセンター「にじいろ」で被災した写真の洗浄を体験した。専門家の指導を受けながら、1枚ずつ丁寧に汚れを洗い落とし、被災者...

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15.31
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「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」を出版した関西学院大の金菱清教授(左)のゼミ生ら=兵庫県西宮市上ケ原一番町で2023年11月28日午後0時10分、山本康介撮影 拡大
「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」を出版した関西学院大の金菱清教授(左)のゼミ生ら=兵庫県西宮市上ケ原一番町で2023年11月28日午後0時10分、山本康介撮影

 関西学院大(兵庫県西宮市)の学生14人が阪神大震災(1995年)の被災者らに聞き取りをした研究活動の成果を1冊の本にまとめた。書名は「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」(関西学院大学出版会、税別1900円)。震災以降に生まれた世代が、今なお生々しく残る記憶や感情と向き合った。

 社会学部の金菱(かねびし)清教授(災害社会学)のゼミに所属する4年生がまとめた。2年ほど前から聞き取りを重ね、「記憶に残りやすいとされる視覚以外に着目した場合、記憶はどのように残っているのか」を問い直した。

 人間の五感に応じて6章で構成。「匂う」では、遺体安置所に広がる特有のにおいについて業務に携わった行政職員らの証言を基に、記憶の鮮明さに差があることを考察した。「聴く」では、犠牲者の声を参考に救命活動に従事した元救急隊員が今でも抱え続ける後悔や葛藤を取り上げた。

研究に協力した長尾隆一郎さん(右)と会話を交わす関西学院大の吉川友貴さん=神戸市中央区東川崎町1の市立盲学校で2023年12月7日午後3時8分、山本康介撮影 拡大
研究に協力した長尾隆一郎さん(右)と会話を交わす関西学院大の吉川友貴さん=神戸市中央区東川崎町1の市立盲学校で2023年12月7日午後3時8分、山本康介撮影

 4章の「見えない」をテーマに取り組んだ吉川友貴さん(22)は、視覚障害者4人の証言を参考に震災を振り返った。全盲の男性が残していた日記には、屋根から瓦が落ちたりガラスが割れたりする音が響き渡り、「私の命は終わったと思った」としたためられており、「実際に見えているかのように書かれてきた」と振り返る。

 一方、別の視覚障害者は街並みを見ることができないため、周囲の人の声色の変化や、車に乗っている時の振動で路面が整備されているかどうかで復興の進み具合を感じていたという。吉川さんは「研究を通じて、晴眼者とは違う復興の感じ方を持っていることがわかった」と話す。

関西学院大の学生が出版した「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」=神戸市中央区で2023年12月12日午後8時45分、山本康介撮影 拡大
関西学院大の学生が出版した「五感でとらえなおす 阪神・淡路大震災の記憶」=神戸市中央区で2023年12月12日午後8時45分、山本康介撮影

 7日には神戸市立盲学校を訪れ、聞き取りに協力した教員の長尾隆一郎さん(54)に著書を手渡した。長尾さんは「若い世代の人が知られる機会の少ない視覚障害者の視点に関心を持ってくれたことに感銘を受けた」と語った。

 金菱教授は「震災から29年という歳月がたっても、五感を通じることで記憶は色あせることなく立ち上がってくることに新たな発見があった」とゼミの活動を総括。「若い世代が今後起こり得る震災にどう向き合うか、この本から考えてほしい」と話した。【山本康介】

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議場で被災想定 避難行動を学ぶ 静岡市議会が勉強会|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞

議場で被災想定 避難行動を学ぶ 静岡市議会が勉強会|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞

12.32
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 静岡市議会は11日、議員対象の防災勉強会を市役所静岡庁舎で開いた。議員41人が参加し、議場で南海トラフ巨大地震に被災した際の避難行動について理解を深めた。

震災時、議場の天井材が落ちてきたことを想定し、重さを確かめる静岡市議ら=市役所静岡庁舎
震災時、議場の天井材が落ちてきたことを想定し、重さを確かめる静岡市議ら=市役所静岡庁舎

 学校や企業対象の防災教育に取り組むNPO法人減災教育普及協会(横浜市)の江夏猛史理事長が講師役を務めた。江夏理事長は過去の震災を踏まえ、議場のような大きな構造物では重さ数百キロにも及ぶ天井材が落下してくる恐れがあるとし、適切な避難行動として机の下に身を隠すのではなく、天井が低い通路など頑丈な構造の空間に移動する必要性を強調した。
 参加した議員は、用意された一般的な天井材の重さを確認し、下敷きになった場合に命に関わる大けがを負うと学んだほか、地震の揺れを再現するマットに乗り、四つんばいやほふく前進で移動する方法を確かめた。
 井上恒弥議長が企画し、参加自由の講座として開催した。

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前橋空襲被災者の遺品を市に寄贈 資料館に展示へ:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

前橋空襲被災者の遺品を市に寄贈 資料館に展示へ:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

11.32
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杉浦達朗

 【群馬】前橋市は11日、前橋空襲の犠牲者の遺族から、当時の様子をうかがえる遺品の寄贈を受けた。遺品は、市が2024年度の設立を目指している前橋空襲を伝える資料館に展示される予定で、寄贈した樋田耕哉さん(67)は「多くの人の目に触れて、平和を考えるきっかけになって欲しい」と話す。

 1945年8月5日、前橋市国領町にあった平方実業女学校は、米軍機の爆撃で大きな被害を受けた。女学校に併設された寮で生活していた長野原町出身の樋田智恵子さん(当時15)ら4人が犠牲になった。

 今回寄贈された遺品は、智恵子さんの兄の子の耕哉さんが同町の自宅の蔵で見つけたもの。教科書や皆勤賞の賞状などのほか、名前しかわかっていなかった智恵子さんの写真もあり、資料館検討委員会の手島仁委員長は「犠牲者の人となりが伝わる貴重な資料。被害を語り継ぐ上で、重要になる」。

 遺品寄贈に併せ、智恵子さんと平方実業女学校の同級生だった富沢里子さん(93)から、市への寄付金もあった。富沢さんの長男の渉さん(69)は「母は恐ろしい空襲の話はしたがらないが、仲が良かった智恵子さんの名前は今でも出す。そんな思いが伝われば」と話した。(杉浦達朗)

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台風2度被災世帯 支援へ訪問調査 磐田市|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞

台風2度被災世帯 支援へ訪問調査 磐田市|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞

08.33
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 磐田市は11日、昨年9月と今年6月の台風に伴う豪雨で2度被災した世帯を対象に、訪問調査を実施した。生活再建が進む中、市は、現在の被災者の健康状態などを把握することで継続的な支援につなげる。

2度被災した世帯を対象に、心身の健康状態などを聞き取る市職員ら=磐田市敷地
2度被災した世帯を対象に、心身の健康状態などを聞き取る市職員ら=磐田市敷地

 市と市社会福祉協議会の職員が2人一組で被災宅を訪問し、心身の健康状態や困りごとについて聞き取った。自宅が2度浸水被害を受けた月花忠さん(80)=同市敷地=は「トタンや木などが自宅に流れ込んだ。当時は片付けに必死だったので、腰が痛くなり、2カ月ほど通院していた」と明かし、「雨が強く降ると不安になることがある。行政の方が様子を見に来てくれて心強い」と話した。
 同市では昨年の台風15号と今年の台風2号による大雨で敷地川が2度にわたって決壊し、周辺地域が甚大な浸水被害に見舞われた。市健康増進課によると、連続して被害に遭ったのは19世帯に上る。

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人吉市で初となる災害公営住宅が完成 熊本豪雨の被災者入居へ|熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

人吉市で初となる災害公営住宅が完成 熊本豪雨の被災者入居へ|熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

19.33
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 2020年熊本豪雨で被災した人吉市で初となる災害公営住宅(復興住宅)が10日、人吉市相良町に完成した。

 鉄筋コンクリート5階建て1棟、6階建て2棟の計120戸(1LDK55戸、2LDK60戸、3LDK5戸)で、市が整備した。総事業費は25億7953万円。建設地は熊本豪雨で1メートルほど浸水したため、同程度の高さを盛り土し、3階に一時避難所となる集会所を設けた。

 現地であった落成式で松岡隼人市長は「災害に強い安全安心の拠点となる施設。新たなコミュニティーとして、にぎわいが生まれることにも期待したい」とあいさつした。家族4人で入居する男性(43)は「災害にも強い復興住宅に住めるのを楽しみにしている。豪雨の時は助けてもらったので、今度災害があれば助ける側に回りたい」と話した。

 市はこのほか、中心市街地の大工町と九日町に復興住宅計2棟の整備や、県が整備した木造仮設住宅を市営住宅に改修する事業を進めている。(川野千尋)

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