SNSのトラブルと言ったら、中高生などの若者のものと思ってはいないだろうか。実は、中高年もSNSで狙われており、被害が急増している。若者と中高年で増えているSNSの消費者トラブルの代表的な3つのパターンと対策について解説したい。
SNSに慣れない中高年の被害が30倍に急増
SNSが普及するに従って、全年代でSNSに関する消費者トラブルも増加している。国民生活センターによると、全国の消費者生活センターに寄せられるSNSに関する相談件数は年々増加しており、2010年度(3,143件)に比べて2019年度は約6倍(19,251件)に増えている。
被害にあっているのは、中高生などの10代が多い。しかし、実は50歳以上の中高年の被害が30倍以上に急増しており、目立って伸びている状態だ。中高年のSNS利用者が増えたこと、利用経験に乏しく、SNSならではのトラブルに慣れていないことなども理由だろう。
代表的な3つの被害パターンとは
SNSでは、SNSならではの被害が起きる。トラブルのパターンを知っていると被害にあう前に気づくことができる可能性が高まるので、改めて整理しておきたい。
代表的な被害の種類は、(1)SNS上の広告がきっかけとなるトラブル、(2)SNS上で知り合った相手からの誘いがきっかけとなるトラブル、(3)SNS上で知り合った相手との個人間取引のトラブルの3つだ。
(1)SNS上の広告がきっかけとなるトラブル
多いのが、一回だけ格安などの広告を見て、「一回だけ購入したつもりが、定期購入申込みだった」というパターンだ。広告どおりの金額やサービスになるためには、様々な条件がある場合もある。
スマホでSNSを利用している人は多いだろう。スマホで見ると画面が小さいため、表示される広告内の契約の条件などが分かりづらいことがある。広告経由で申し込みなどをする場合は、必ず条件などを詳細に確認する姿勢が大切だ。特に大幅値下げや儲け話などの場合は、鵜呑みにしないようにしたい。
(2)SNS上で知り合った相手からの誘いがきっかけとなるトラブル
SNS上で知り合った人の誘いに乗り、副業詐欺や儲け話に引っかかってお金を騙しとられるパターンも多い。
「#裏バイト」「#受け出し」などの、特殊詐欺の協力をする高額バイトが募集されていることも多い。「一日で10万円稼げる」などの甘い話に乗ると、受け子(被害者から直接現金を受け取る役割)や出し子(被害者の銀行口座から現金を引き出す役割)などの犯罪を任され、逮捕されることになる。
SNSには犯罪者や悪意がある相手も紛れ込んでいる。大抵の場合、最初は優しく親切だが、それだけで信用してはいけない。身分証明書や実家の連絡先などを送らされる場合も多いが、渡してしまうと悪用されたり脅しに使われたりするので、送らないようにしてほしい。
(3)SNS上で知り合った相手との個人間取引のトラブル
多いのが、「チケットを譲る話に乗って振込をしたけれど、チケットが送られてこない」などの個人間取引トラブルだ。「せっかく○○があるのに行けなくなった。行きたい人に定価で譲ります」などの誘い文句に引っかかる例は、後を絶たない。
お金に困っているときに貸してくれるなどの甘い話にも注意したい。法外な金利をとられる「闇金」や、身分証や裸の写真などをカタに性行為を求められる「ひととき融資」などの場合が多いためだ。
不安やトラブルがあったら消費者生活センターに相談を
SNS上には、様々な甘い誘いが転がっている。悩みなどを投稿すると、向こうから優しい顔をして近づいてくることも多い。一見親切で優しそうでも、それだけで信用しないことが重要だ。
不安に感じたりトラブルが起きたときには、被害が大きくなる前に、家族や消費生活センター等に相談してほしい。全国共通の「188」に電話をかければ、最寄りの市町村・都道府県の消費者センターなどを案内してくれる。子どもだけでなく、離れて住む両親などにもこのようなトラブル事例を伝え、心配事があったら相談するように伝えておいてほしい。
"以上" - Google ニュース
June 11, 2020 at 09:23AM
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50歳以上中高年のSNSでの消費者トラブルが30倍に急増中!代表的な3つの被害パターンと対策とは(高橋暁子) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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