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この日登場したのは、須田悠介(スポ3=湘南工大)、田中大寛(スポ3=大分・別府翔青)、原空輝(スポ1=東福岡)の3人だ。3人は自由形を専門としており、特に須田と田中はそれぞれ50メートルと200メートルの優勝候補の一人である。原もルーキーながらも得点獲得に期待がかかっている。
※この取材は8月24日に行われたものです。掲載が遅れて大変申し訳ございませんでした。
夏はとても良い強化ができた(須田)
50mで学生No. 1のタイムを残している須田
――まずは須田選手の他己紹介をお願いします
田中 3年生の須田悠介は、僕と同じ種目の自由型をやっていて、僕は100、200メートルなのですが、悠介は50、100メートルで、主に短いスプリンターを専門としています。今年のインカレも優勝候補ですし、100メートルに関しては、二人でワンツーができたら良いなと思っています。普段から切磋琢磨して、一緒に試合でも同じところを目指して頑張る存在なので、戦友みたいな感じで良い刺激をもらっています。
原 須田さんは泳ぎの面だけでなく精神的な面も色々教えていただける様な先輩だと思います。あと、スタートがとても早いという武器を持っている先輩です。
――次に田中選手についてお願いします。
須田 学年は僕と同じ3年生です。種目は自由型をやっていて、主に中距離と短距離に出ています。あとはバタフライも泳げるので、マルチな選手だと思っています。彼はお調子者なので、あまり褒めてしまうと調子に乗ってしまいます(笑)。元気もありますし、1年生の時はインカレを優勝しているので、エースとしても頼もしいです。同期として切磋琢磨してやっているので、お互い影響し合いながら、チームとしても良い振る舞いをしていると思います。
原 僕は九州出身で、大寛さんは大分出身なので、同じ九州の人で、高校の時からよく名前は知っていて、フリーと言えば田中大寛みたいなところがあったので、中学・高校からトップレベルを走り続けてきた選手だと思います。田中選手もスタートが早く、一番の持ち味がキックだと思いますが、僕はキックが弱いので、そこを色々教えてもらっています。
――原選手についてお願いします。
田中 1年生の原空輝は、先ほど空輝も言っていた様に、大分と福岡出身で、中学生・高校生から、九州大会でしょっちゅう会うような関係でした。試合を重ねていくごとに喋るようになっていって、空輝が大学入る時にはもう仲良く喋る関係性でした。一緒に練習する時期も少しだけ被っていて、キックが弱いと言っていましたが、逆に言えば空輝はプルが強くて、僕も全然勝てないようなプルの強さを持っています。空輝には空輝の良い部分がありますし、スピードもあるので、100と200メートルで専門が同じで、これから同じ種目、同じ舞台で一緒に戦っていけたらなと思っています。
須田 僕からの印象としては、水泳には真面目に取り組む子というふうに思っています。多分ポテンシャルがすごく高くて、大学に入って、吸収できることがたくさんある選手だと思っています。教える人がたくさんいて、彼自身がたくさん吸収できればその分だけ伸びると思うので、今後とても期待ができる選手です。
――オフの日はどの様にして過ごされていますか
田中 試合が無い期間はお昼ご飯の前まで寝て、寝起きで誰かとご飯を食べに行って、午後は予定が無ければ部屋でゴロゴロしています。寮生活で、みんなが普段から一緒にいるので、たとえば映画を見に行こうとか何かしら予定は立ちます。
須田 割とゆっくり過ごせる期間は、原と一緒に外でキャッチボールをしたりとか、野球やバレーボールをしたりと、僕自身水泳以外のスポーツをすることが好きなので、ワイワイ遊んでいます。
原 僕は大寛さんと一緒で、朝10時くらいに起きて、朝ご飯はあまり食べないです。僕の部屋は人が結構集まるので、来た人と一緒にゲームをして、ずっとゴロゴロしている感じです。
――夏の練習を振り返っていかがですか
須田 僕の強みと弱みを分けた時に、飛び込みから水中動作、浮き上がり局面というのが僕の一番の強みなのですが、逆に弱点は後半のフォームが崩れてしまうことなど実際に泳ぐ局面だと思うので、そうした弱点を重点的にやりました。具体的には、水中練習でたくさん距離や本数を泳ぐという練習方法を取っていて、僕は短距離選手なので、普段から練習量は多くは求められないのですが、自分自身泳ぎが必要だと思っているので、中距離の田中と練習したり、たまに長距離の選手と練習したりして、泳力を高めるということを中心的にやっていました。
田中 僕は3月の国際大会代表選考会が終わって、一度指導者を変えて、新たな取り組みを入れて練習していました。ユニバーシアードの代表になって、6月はそれがあると思って練習をしていましたが、延期になってしまって、自分が立てていた計画とは少しだけずれてしまったのはありました。その後は、インカレもありますし、そこのモチベーションを落とさずにずっと良い練習ができていました。しかし、足首の故障が長くあって、1ヶ月くらいは練習できない時期がありました。通院して、痛みに耐えながらでした。僕自身課題は明確で、後半は少しまだ上の選手に比べると弱いところがあるので、持久力強化を中心に行なっています。その手応えも感じているので、夏はとても良い強化ができたと思います。
原 前にも述べたように、キックが苦手で、足首を故障したことによって1ヶ月くらいキックができなくなってしまったので、キックの持久力を戻す練習をしました。あとは、プルが長い距離になってくるとあまり強くないので、その二つを強化しています。キック力はスピード的には早くなったと言えないのですが、持久力は上がったかなと思います。プルに関しては、スピードも少し向上して、持久力も向上でき、良い練習ができています。
――ここからは須田選手にお伺いします。今シーズン振り返ってみるといかがですか
須田 出た試合が日本選手権と早慶戦の二つだけで、大きな山を二つ作って、かなり集中して試合に臨めるような状況を作りました。その二つの試合は、僕の主要種目の50メートル自由型と100メートル自由型に出場し、その2種目が全ての試合でベストを出すことができているので、結果としても自分の満足度としても100点に近いような記録で泳ぎ続けることができました。日本選手権でも目標にしていた決勝進出だったり、早慶戦の50メートル自由型では、今年度現役学生の学生ランキング1位のタイムを記録することができたりと、今後にインカレに向けてすごく自信に繋がりました。着実に実力が上がっているのがタイムからも自分が泳いだかんじからも感じているので、非常に良いシーズンが送れていると思います。
――今シーズンのベストレースはどのレースでしたか
須田 タイムで言うと早慶戦の50・100メートルが共に一番良く、特に50メートル自由型はかなりレベルの高いレースをすることができました。
今の大学生活が楽しいと思えるのも4年生がいたから(田中)
田中が狙うは2年ぶりの金メダルだ
――次に田中選手にお伺いします。今シーズンここまで振り返っていかがですか
田中 先ほども言ったように、今シーズンから指導者の方を変えて、新たな練習方法でやっていて、率直に言うとその練習方法がとても自分に合っていたのではないかなと思います。試合に関しては、レースの中で学んでいくことがたくさんあると思うので、試合には積極的に出るようにしています。ベストが出たレースもあったので良かったかなと思いますが、それこそ足首の故障とユニバの延期が僕には影響が少し大きかったかなと思います。それでも練習は継続できていますし、インカレに向けては今シーズン良い流れで来ることができました。
――今シーズンのベストレースはどのレースでしたか
田中 ベストレースは日本選手権の100メートル自由型の予選です。積極的に行けたというのが大きくて、そこでベストも出せたので、とても印象的なレースでした。あと200メートル自由型で出た関カレは、1分48秒というベストに近いタイムで泳げましたし、インカレに向けた課題も出たので、学びのある良いレースだったと思います。
――次に原選手にお伺いします。早稲田大学に入学したきっかけについて教えてください
原 ずっと憧れていた田中大寛さんが入学したので、一番早い人と練習すれば、早くなるだろうという思いで、早稲田大学を選びました。
――実際にチームに入ってみていかがですか
チームの雰囲気はすごく良くて、先輩からタイムで負けたりしたら良い意味で煽られます(笑)。悔しいという気持ちが湧いて、次は勝ってやろうという気持ちになるので、練習環境としてはすごく良いと思います。
――今シーズンここまで振り返っていかがですか
田中 今シーズンはなかなかタイムが出なくて、ベストから遠いタイムしか出せていませんでした。ですが、それ以上にコーチや先輩方から技術をたくさん教えていただき、色々な経験ができたので、良いシーズンを送れています。
――再び皆さんにお伺いします。インカレで引退される4年生が多いですが、4年生との思い出は何かありますか
須田 同じ寮生活をしているので、特に誰かと仲が良いというのはありませんが、特に男子選手はみなさんお兄ちゃんのような存在です。1年生の時は今住んでいる寮ではなくて、複数人で住む寮でしたが、武井凛太郎さん(スポ4=東京・早実)は同じ部屋だったので、たくさん甘えましたし、たくさん一緒に遊びました。4年生の方々にはとてもお世話になったので、今年のインカレは特に一緒に頑張りたいと思いが強いです。
原 3年生の方ほど関わる機会が少ないですが、4年生の方は背中が大きく見えます。練習に対する意識も高いですし、私生活ではリラックスするところはしっかりされていて、お手本になるような4年生だと思います。
田中 4年生とは一番長く付き合う代で、3年間お世話になりました。主将の平河楓さん(スポ4=福岡・筑陽学園高)は福岡出身で、九州の時からお世話になっています。今の大学生活が楽しいと思えるのも4年生がいたからだと思うので、本当に大きい存在だと感じます。
ベストタイムを出して、チームの勢いをつけていきたい(原)
もちろん、ルーキー原の活躍もチームには欠かせない
――次にインカレについてお聞きします。出場種目と具体的な目標を教えてください
須田 出場予定の種目は、個人は50メートルと100メートの自由型で、リレーはメドレーリレーと400メートルのフリーリレーです。全て優勝することが目標です。特に50メートル自由型は今学生ランキング1位ですが、4年生の今野太介さんが同じ種目でエントリーしていて、相当早いと思っているので、ライバルとして負けないように頑張りたいです。
原 出場する種目は100メートル自由型と400メートルのフリーリレーと、もしかしたら800メートルのフリーリレーです。200メートルの自由型はギリギリで出場できたので、出場できなかった人の気持ちも背負って、自己ベストを出したいと思います。400メートルのフリーリレーは、メンバーの須田さんと田中大寛さんと今野太介はとても強く、僕が早いタイムで泳げば優勝できるので、足を引っ張らないように、逆に引っ張っていけるように頑張っていきたいです
田中 出場種目は100メートルと200メートルの自由型と、リレー3つに出場予定です。1年生の時は、200メートルは優勝して、100メートルは8位という結果で、200メートルは去年2連覇を目指しましたが、3位に終わって、100メートルは予選落ちという散々な結果でした。今年は4年生に恩返しという思いもありますし、個人は2冠を目指して、リレーでは悠介が言ったように優勝を目指して頑張りたいなというふうに思っています。
――チーム内の注目選手はいますか
田中 すぐに思い浮かんだ人が2人いて、50メートルと100メートルフリーの専門である4年生の今野太介さん(スポ4=山形・羽黒)と、ずっとブレを専門でやってきて、ここに来て個人メドレーの才能を開花させている4年生の白石崇大さん(スポ4=広島・沼田)です。この二人はすごいレースをやってくれるのではないかなと思っています。
須田 僕も4年生の今野太介さんを意識しています。同じ種目なので、今野さんがどれくらいで泳ぐかというのもなんとなく分かっていますし、正直なところインカレ本番では今野さんしか敵はいないと思っていて、二人の一騎打ちになると思います。一番のライバルとして絶対早いことが分かっているので、注目選手として挙げさせてもらいます。
原 4年生主将の平河楓さんです。関カレでも200メートル平泳ぎを良いタイムで泳いでいましたし、地元が一緒で、昔から応援していた選手なので、期待して応援したいと思います。
――ご自身の注目ポイントを教えてください
須田 先ほども述べましたが、飛び込みから水中動作、浮き上がり局面が得意です。50メートル自由型は特にスピードが求められる種目ですが、スピード自慢たちが集まってもかなりリードできる展開を作ることができるので、圧倒的なスタート力を見せつけたいと思います。そして必ず優勝するのでそこが注目ポイントです。
田中 注目してほしいのは、168センチが180とか170センチ後半の大きい人に勝って、優勝するというところのみです(笑)。
原 僕は前半から積極的に行く勇気ある感じを見てほしいです。
――現在の調子はいかがですか
須田 非常に良い状態でインカレ4日前を迎えていると思います。疲労具合もしっかし抜けていて、今日泳いだ感じもかなりキレが出ていたので、不安は無く、楽しみや期待という思いが大きいです。
田中 インカレ前ということで調子も上がっていますし、体の状態も良いです。
原 今シーズン入ってから考えると、タイムも上がってきたので、良い調子だと思います。
――では最後にインカレに向けた意気込みをお願いします
須田 50メートル自由型に関しては、学生最速を決めるレースとなるので、大学生最速を勝ち取って、良い結果で終わりたいと思います。
田中 僕は個人二冠とリレーでのメダル獲得など、今年のインカレは結果で恩返ししたいです。さっき見所でも言ったように小さい奴が大きい奴に勝つところをしっかり見てほしいです。
原 タイム的にも決勝に残るのは厳しそうですが、チームを盛り上げるためにベストタイムを出して、チームの勢いをつけていきたいと思います。自分のできることを精一杯やっていきたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 永留琴子・藤田珠江)
◆田中大寛(たなか・たいかん)
2001(平13)年4月25日生まれ。168センチ。大分・別府翔青高出身。スポーツ科学部3年。専門は自由形中距離。周りには常に人がいるという田中選手。インタビュー中も同学年の選手が野次を入れていました!
◆須田悠介(すだ・ゆうすけ)
2001(平13)年9月20日生まれ。179センチ。神奈川・湘南工大付出身。スポーツ科学部3年。専門は自由形短距離。早稲田大学での目標は「超大型エース」になることだという須田選手。インカレで金メダルを獲り、実力を証明して見せます!
◆原空輝(はら・たかき)
2003(平15)年8月20日生まれ。178センチ。東福岡高出身。スポーツ科学部1年。専門は自由形短距離。目標はパリ五輪だという原選手。パリに住んでいる従姉妹に活躍を見せたいそうです!
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August 30, 2022 at 09:34AM
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【連載】インカレ直前対談「101%」 第10回 須田悠介×田中大寛×原空輝 - wasedasports.com
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