Judul : 核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞
link : 核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞
核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞
8月に予定されていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議が再延期される可能性が強まり、核軍縮議論の停滞に懸念が高まっている。1月に発効した核兵器禁止条約への影響も含め、核廃絶に向けた国際世論をリードしてきたブラジルのロナウド・コスタ・フィリョ国連大使に核軍縮を巡る現状を聞いた。(ニューヨーク・杉藤貴浩、写真も)
NPT体制 1970年に発効した核拡散防止条約(NPT)に基づく国際安全保障体制。67年より前に核兵器を製造、爆発させた米英仏中ロを「核兵器国」と定め、他国には保有を禁じる。現在191カ国・地域が加盟。事実上の核保有国のインド、パキスタン、イスラエルは加盟せず、北朝鮮は2003年に脱退を表明した。15年の再検討会議は中東の非核化構想を巡る議論が紛糾。「核なき世界」への道筋を決める最終文書を米国などの反対で採択できず、非保有国が核兵器禁止条約の推進に向かう一因となった。
◆感染
ブラジルは過去の軍事政権時代に核兵器開発を目指したが、民政移管後の1990年代に非核政策へ転換し、NPTに加盟。核兵器禁止条約の制定では、前文で被爆者の苦難に言及するよう求めるなど現在は核廃絶の先導役だ。
再検討会議はNPTの運用状況や核軍縮への道筋を議論するため5年に1度開かれてきた。2015年以来となる会議は昨年4~5月に米ニューヨークで予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で今年1月へ延期し、さらに8月へと2度延期。国連外交筋によると、世界的に感染が終息せず、来年初頭に三たび延期される公算が大きい。
コスタ氏は「延期の繰り返しにより、再検討会議のサイクルに支障が出始めている。核軍縮の分野で目立った進展がないことに少々失望している」と述べた。NPTは、米英仏中ロの核保有五大国に核軍縮に向けた交渉義務を課しているが、コロナ前から非保有国の間には議論が進まないことへの不満があった。
◆混迷
核を巡る現在の国際情勢は米欧と中ロの対立を背景に、英国が核弾頭保有数の上限を引き上げる方針を示すなど混迷の兆しもある。コスタ氏は「保有国が核兵器を開発し、増やしている。世界的に不確実性が高まり、非保有国は懸念している」と指摘した。6月の米ロ首脳会談で、両国が新たな核軍縮対話を始めることで合意したことについては「前向きな兆候だが、それがNPT再検討会議にどう反映されるか見極めるべきだ」と述べた。
五大国の核保有を容認するNPTと違い、全批准国に核兵器の開発から使用までを全面的に禁じる核兵器禁止条約には、「実際の安全保障環境に対応できていない」などとして米国などからの反対が強い。日本など米の核の傘で守られる諸国も不参加だ。コスタ氏は「NPTと核禁条約は、核軍縮という目的を共有している。核禁条約の推進は、NPTを弱体化させることにはならない」と強調。日本に対しては「現在の立場を尊重するとともに、(核禁条約への)参加を待っている」と述べた。
関連キーワード
からの記事と詳細 ( 核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞 )
https://ift.tt/3r67W4T
Demikianlah Artikel 核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞
Anda sekarang membaca artikel 核軍縮議論の停滞懸念 NPT再検討会議再延期の可能性 ブラジル国連大使に聞く - 東京新聞 dengan alamat link https://ifknews.blogspot.com/2021/07/npt.html
Tidak ada komentar:
Posting Komentar