「震源地」どう訳したら伝わる? 被災地での外国人支援、神戸で研修:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

09.33
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 【兵庫】大地震の時、外国人の被災者に「震源」をどう翻訳すれば伝わるのか。神戸市長田区の神戸国際コミュニティセンター(KICC)で21日、多言語での被災者支援についての研修があった。

 KICCや県国際交流協会で通訳・翻訳ボランティアに登録している人を中心に30人以上が参加。講師は中国出身の多文化共生マネージャー時光(ときひかる)さんが務め、東日本大震災などの被災地で外国人の被災者支援をした経験を共有した。「災害時には安心と情報を届けることが必要」と話した。

 参加者は災害時を想定した文書を、英語や外国人に伝わりやすい「やさしい日本語」に翻訳する体験をした。英訳した人たちからは「震源地」について「直訳すると『epicenter』だけど、地震になじみがない人や英語を第2言語にする人たちには難しい。(正式ではない)ブロークンイングリッシュだけど『happen place』の方がわかりやすいのでは」という意見も出ていた。時さんは「地震を知らない外国人も想定するのは大切なこと」とアドバイスした。

 中学1年の中西凰華(おうか)さんはこれまで地域の人のサポートで外国語を習得した経験から、次は自分がみんなの役に立ちたいとボランティア登録した。「最近はAIでも翻訳できるけど、時先生の話を聞いて人間が心を込めることが大事だと思った」。

 ネパール出身のベッタライ・ナラヤンさん(30)は「日本人のボランティアが多いと思うが、時先生の話を聞いて自分のような外国人でも役に立てるとわかった。外国人のボランティアも増えてほしい」と話した。

 KICCや県国際交流協会では通訳・翻訳ボランティアを随時募集している。(熊谷姿慧)

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