2022/12/29 10:14
東北電力は28日、今月22日からの大雪で被災した顧客からの申し出があれば、11月~来年2月分の電気料金の支払期日を各1カ月間延長すると発表した。県内の対象は、災害救助法が適用された新潟県村上市に隣接する鶴岡市、西川町、小国町。
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2022/12/29 10:14
東北電力は28日、今月22日からの大雪で被災した顧客からの申し出があれば、11月~来年2月分の電気料金の支払期日を各1カ月間延長すると発表した。県内の対象は、災害救助法が適用された新潟県村上市に隣接する鶴岡市、西川町、小国町。
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2020年熊本豪雨で被災した人吉市と球磨村の8人が26日、被災家屋の修繕や建て替えの工事代金を支払ったのに施工しなかったり工事を中断したりしたとして、請負業者の匠工務(人吉市)と共栄建設(八代市)に計約5千万円の損害賠償を求める訴訟を熊本...
おととし7月の豪雨で被災した住宅の工事代金などを支払ったにもかかわらず、工事が行われていない問題です。
被害者8人は2つの事業者などに対しあわせておよそ5000万円の損害賠償を求め、26日提訴しました。
提訴したのは、人吉・球磨地域に住む被災者8人です。
弁護団によりますと、人吉市の匠工務と八代市の共栄建設は、おととし7月の豪雨で被災した住宅の工事代金などを受け取っているにもかかわらず、工事を行わず、
返金にも応じていないということです。
被害者8人は26日2つの事業者などに対し、あわせておよそ5000万円の損害賠償を求め熊本地裁人吉支部に提訴しました。
その後、弁護団は会見を開き「今回の対応で生活再建の計画が遅れたという人もたくさんいる」と述べました。
【被害者救済弁護団 原 彰宏 団長】
「苦しんでいる人にすりよってきてそれでお金をとるのはどんなに罪深いことか」
TKUの取材に対し共栄建設は「訴状を確認してから対応を検討する」とコメントしていて、匠公務とは連絡が取れていません。
2023年1月6日から全国で順次ロードーショーの映画「とべない風船」。2018年7月に広島で起きた豪雨災害がテーマだ。出演者の三浦透子さんと浅田美代子さんにインタビューし、作品への思いや撮影秘話を聞いた。
12月5日、東京で行われた映画「とべない風船」の舞台挨拶。宮川博至監督をはじめ、主演の東出昌大さん、三浦透子さん、浅田美代子さんが挨拶した。
この記事の画像(23枚)東出昌大さん:
瀬戸内海ではアコウという高級魚が捕れるんですけど
浅田美代子さん:
お刺身ね!
東出昌大さん:
そう!アコウのお刺身を出してくださって
浅田美代子さん:
おいしかったですよ!私も初めて食べた
東出昌大さん:
だから、もしロケ地巡りをされる方がいましたら「ひらの」で、どうぞ夕食をお召し上がりください
三浦透子さん:
実家(として撮影が行われた家)がすごくよかったです。あのおうちの居心地が良すぎて…。初めておじゃました時にすぐ”実家”って思えて、すごくリラックスして撮影できましたね
映画「とべない風船」は江田島や呉などを舞台に、すべて広島で撮影が行われた。
物語は、東出昌大さんが演じる豪雨災害で家族を失い心を閉ざした漁師・憲二と、三浦透子さんが演じる人生に迷った元教師・凛子の2人が、家族や地域の人に支えられて一歩ずつ歩んでいく人間ドラマである。
舞台挨拶に合わせて、テレビ新広島の衣笠梨代キャスターが三浦透子さんと浅田美代子さんに話を聞いた。
衣笠キャスター:
映画「とべない風船」の出演が決まった時、最初にどう感じられましたか?
三浦透子さん:
一番は、広島に住まれている監督だったりスタッフの皆さんと広島で撮影をするという企画自体にとても惹かれました。土地の力をすごく感じながら撮影できるんだろうなと
浅田美代子さん:
素敵なお話だなぁと思ったのと、もうスタッフから何からみんな広島の人で作るっていう意気込みがすごく感じられて、ぜひ参加してみたいなと思いました
浅田美代子さん:
島の皆さんが本当に温かく迎えてくれて。チームワークもすごくよかったですよ
三浦透子さん:
地元の方が食べ物を持ってきてくださって
衣笠キャスター:
三浦さんが出演された映画「ドライブマイカー」の撮影も広島で行われましたね
三浦透子さん:
映画で広島におじゃまするのは3度目です。私、実は子どもの時に広島ガスのCMに出演していたことがあって。なんか勝手に縁を感じている場所なので、純粋にうれしかったですね
三浦さんが演じた凛子は、仕事で挫折を経験しさまざまな思いを抱えながら、小林薫さん演じる父親が住む島へやってくる。
三浦透子さん:
劇的に何かが大きく変化していくというより、映画の中で彼女の変化ってすごく繊細なものなんですよ。撮影順が、物語の順番と前後してしまうということもあったので、その小さな変化をちゃんと丁寧に演じられるようにっていうのは意識していました。凛子は芯はしっかりしているがゆえに、仕事でも貫きたい思いが強すぎて心が疲れてしまったりする女性なんだろうなと思っています。それが、島の人の温かさとか土地の空気の影響を受けて、ちょっとずつ心が開いていくというか…。頭も感覚も、全部使って演じられたらなっていうのは意識していました
一方で、そんな凛子を温かく迎える島の女性、居酒屋の女将・マキを浅田美代子さんが演じた。
浅田美代子さん:
あの島は空気もいいし、自分もすごく穏やかな気持ちになれる。そういうところを大事にしたいなと思って。島の外から来た人たちに対しても分け隔てなく接する役を演じられたらいいなと思いました
浅田さん演じるマキの台詞は、もちろん広島弁。
映画のワンシーン・マキ:
今日はええ魚が入ったけぇ、来んさいや。アコウやら食べたことないじゃろ
衣笠キャスター:
広島弁にはどんな印象を持ちましたか?
浅田美代子さん:
広島弁ね、実は…元夫(吉田拓郎さん)が広島の人だったんです。だから自分はしゃべったことはなかったけれど、耳には広島弁が慣れていたので。それを東出くんに言ったら思いっきりウケてました。「あ!そうですか!」みたいな感じで…
2人の互いの印象や撮影時のエピソードなども聞いてみた。
三浦透子さん:
浅田さんが気さくに話してくださって、緊張しないでいられたのがすごくありがたかったです
浅田美代子さん:
私はいつも素敵な女優さんだなと思っていたので、ご一緒できてすごくうれしかったですね
三浦透子さん:
浅田さんが運転される車の助手席に座っているシーンがあって、撮影するスタートラインへご自分でバックで戻っていかれる姿がすごく記憶に残っています
浅田美代子さん:
いちいちスタッフに代わってバックしたりするのも面倒なんで
三浦透子さん:
「全然、大丈夫」って言って。めちゃめちゃカッコ良かったです
そんな和気あいあいとした雰囲気の中で行われた撮影だが、豪雨災害がテーマの映画「とべない風船」。
2人がこの映画を通して感じたことは…
三浦透子さん:
東出さん演じる憲二は被災したその後を生きている。そんな彼と出会って、関わって…。凛子もそうですし、それを演じた自分もですけど「わかる」とは一生言えないなと、すごく感じたんですよね。でも知ることにすごく意味があるんだろうなと。知るきっかけに、この作品がなればいいなと思います
浅田美代子さん:
私は、この作品をきっかけに家族の大切さ、家族をもっと大事にしようよっていう気持ちになってもらえたらいいなと思います。いて当たり前と思っちゃってるじゃない、なんとなくね。でもやっぱり災害で大切な人を失った方もあって、いて当たり前ではないんだと
三浦透子さん:
広島の場所の力や人の力に支えられて、完成することができた作品だと思うので、ありがとうございますという気持ちでいっぱいです。広島に住んでいる方にも自分が住んでいる場所の魅力みたいなものを改めて感じてもらえるような、そういう素敵な映像が、瞬間が、たくさん詰まっている映画だと私は思っているので、ぜひ見ていただきたいです
映画「とべない風船」は、広島県内の各映画館で先行上映中。2023年1月6日から新宿ピカデリー他、全国で順次ロードーショー。
(テレビ新広島)
兵庫県は22日、阪神大震災の被災者に生活資金として貸し付けた「災害援護資金」を巡り、返済の見込みが立っていない約2億円について債権を放棄し、返済を免除する方針を明らかにした。被災者の高齢化や経済状況の悪化などを踏まえ、回収は難しいと判断した。
災害援護資金は災害弔慰金法に基づき、国が3分の2、都道府県や政令市が残りを負担し、市町村や特別区を通じ最大350万円を貸し付ける制度。阪神大震災では5万人以上が利用、約1309億円に上った。このうち兵庫県の出資分や県を通じた国費の貸し付け分は約2万5千人分の約532億円だった。
8月の新潟県北豪雨で被災した村上市小岩内(こいわうち)集落の住民を元気づけようと、村上桜ケ丘高校の3年生が21日、繭玉で作った来年の干支(えと)、ウサギの飾り物を贈った。住民が身を寄せる同市羽ケ榎(はがえ)の応急仮設住宅に生徒10人余りが訪ね「少しでも明るい気持ちになって」などと語りかけながら手渡した。
生徒たちは11月、授業の一環で朝日地区特産の繭玉を使った飾り物の作り方を学んだ。学習成果を生...
残り302文字(全文:503文字)
2019年と21年の豪雨で被災した佐賀県武雄市の支援を目的に、長野市災害ボランティア委員会が販売している「ぬくぬく珈琲」が人気だ。21日も販売委託先に商品を補充した。
生産者と適正価格で取引するフェアトレードで…
ことし8月の記録的な大雨で被害を受けて、村上市の仮設住宅で暮らしている人たちに、地元の高校生が、21日、来年のえとの「うさぎ」の置物を贈りました。
村上市の小岩内集落は、ことし8月の記録的な大雨で大きな被害を受けて、現在も33世帯が市内の荒川地区にある仮設住宅で暮らしています。
21日は村上桜ヶ丘高校3年の生徒10人余りが仮設住宅を訪れて、授業の一環で制作した、来年のえとの「うさぎ」の置物を送りました。
この置物は、村上の名産のひとつ、蚕のまゆが使われていて、生徒の代表は「それぞれ思いを込めて作りました。少しでも明るい気分で新年を迎えてほしい」と話していました。
別の生徒たちも集まった人たちに置物を手渡していき、受け取った人の中には涙ぐむ人もいました。
女子生徒は「大雨で被害を受けて、ことしは大変だったと思うが、来年はうさぎのようにぴょんぴょんと跳ね回るような明るい年にしてほしい」と話していました。
置物をもらった70代の女性は、目立つようにと部屋の真ん中にあるテーブルの上に置物を飾り、「温かさを感じる置物でとてもうれしい。ことしは大雨で本当にものを考えられないくらいの状態になったが、来年は本当にいい年にしたい」と話していました。
記録的な影響を受け、新潟県柏崎市・長岡市・小千谷市・魚沼市には災害救助法が適用されています。
これを受け日本銀行や関東財務局は20日、金融機関や生命保険会社などに対し、災害救助法が適用された地域に住む被災者への金融上の措置を適切に講ずるよう要請しました。
<金融機関への要請>
・預金通帳を紛失した場合でも、被災者の被災状況を踏まえた確認方法をもって預金者である事を確認して払い戻しに応じること
・事情によっては定期預金、定期積金などの期限前払い戻しに応じること
・休日営業または平常時間外の営業について配慮すること
<生命保険会社への要請>
・保険証券、届出印鑑などを紛失した保険契約者などについては、申し出の保険契約内容が確認できれば、保険金などの請求案内を行うなど可能な限りの便宜措置を講じること
・生命保険または損害保険金の支払いについては、できる限り迅速に行うよう配慮することなど
関東財務局や日本銀行は今回の要請内容について営業店への周知徹底を図るとともに、被災者の被災状況に応じて、きめ細かく弾力的・迅速な対応に努めるよう要請したということです。
記録的な影響を受け、新潟県柏崎市・長岡市・小千谷市・魚沼市には災害救助法が適用されています。
これを受け日本銀行や関東財務局は20日、金融機関や生命保険会社などに対し、災害救助法が適用された地域に住む被災者への金融上の措置を適切に講ずるよう要請しました。
<金融機関への要請>
・預金通帳を紛失した場合でも、被災者の被災状況を踏まえた確認方法をもって預金者である事を確認して払い戻しに応じること
・事情によっては定期預金、定期積金などの期限前払い戻しに応じること
・休日営業または平常時間外の営業について配慮すること
<生命保険会社への要請>
・保険証券、届出印鑑などを紛失した保険契約者などについては、申し出の保険契約内容が確認できれば、保険金などの請求案内を行うなど可能な限りの便宜措置を講じること
・生命保険または損害保険金の支払いについては、できる限り迅速に行うよう配慮することなど
関東財務局や日本銀行は今回の要請内容について営業店への周知徹底を図るとともに、被災者の被災状況に応じて、きめ細かく弾力的・迅速な対応に努めるよう要請したということです。
9月の台風15号により自宅が浸水被害などを受けた人たちが気軽に立ち寄れるスペースを提供しようと、静岡県ボランティア協会などは18日、静岡市清水区天王西の元菓子店だった建物内に「みんなの居場所ふらっと」をオープンさせた。無料で足湯サービスが受けられ、身の回りの困り事を相談できる。
オープニングパーティーには協会関係者や被災者約40人が集まった。お茶を飲みながら間もなく3カ月が経過する被災を振り返ったり、ビンゴゲームを楽しんだりした。住宅が床上浸水し、床暖房が故障した60代女性=同区押切=は「身近に無料で安心して相談できる窓口ができたのはありがたい」と話した。
ふらっとが入る建物で営業していた菓子店秋月堂天王町店は台風15号で床上浸水し、営業再開時期を検討している。県ボランティア協会は無償で建物を借り受けた。同協会の鳥羽茂常務兼事務局長は「区内でも浸水被害が特に深刻だったこの場所を拠点に今後もボランティアを継続していきたい」と述べた。
サービス提供は土日が中心で、次回は24、25日にオープンする。
9月の台風15号により自宅が浸水被害などを受けた人たちが気軽に立ち寄れるスペースを提供しようと、静岡県ボランティア協会などは18日、静岡市清水区天王西の元菓子店だった建物内に「みんなの居場所ふらっと」をオープンさせた。無料で足湯サービスが受けられ、身の回りの困り事を相談できる。
オープニングパーティーには協会関係者や被災者約40人が集まった。お茶を飲みながら間もなく3カ月が経過する被災を振り返ったり、ビンゴゲームを楽しんだりした。住宅が床上浸水し、床暖房が故障した60代女性=同区押切=は「身近に無料で安心して相談できる窓口ができたのはありがたい」と話した。
ふらっとが入る建物で営業していた菓子店秋月堂天王町店は台風15号で床上浸水し、営業再開時期を検討している。県ボランティア協会は無償で建物を借り受けた。同協会の鳥羽茂常務兼事務局長は「区内でも浸水被害が特に深刻だったこの場所を拠点に今後もボランティアを継続していきたい」と述べた。
サービス提供は土日が中心で、次回は24、25日にオープンする。
平成7年1月の阪神大震災の犠牲者の名前を刻んだ銘板を掲げる神戸市中央区の「慰霊と復興のモニュメント」に17日、6人の名が加えられ、掲示される名前は関連死なども含め5035人となった。来月17日で震災から28年。追加式典に参加した遺族らは、大切な人の名前が刻まれた銘板をみて、面影をしのんだ。
「お父さん」
神戸市長田区の藤原喜代子さん(72)は銘板に刻まれた父、英夫さん=当時(77)=の名前にそっと触れ、語りかけた。
7年1月17日、英夫さんと母の秀子さん、喜代子さんが3人で暮らしていた長田区の自宅は大きな揺れに見舞われた。喜代子さんの祖父が建て、英夫さんが大切に守ってきた家は全壊を免れたものの、屋根の瓦は落ち、天井がずれた。
直腸がんを患っていた英夫さん。快方に向かっていたが、震災のショックで気持ちが折れてしまったのか、19日の朝に意識不明となり、病院に搬送。脳梗塞を起こしており、声をかけても反応はないまま、2月13日に息を引き取った。
英夫さんの死は、直接死・関連死ともに認められなかったが、銘板には震災が遠因となった犠牲者の名前も刻まれる。「震災がなければ、父が元気で生きていたかもしれない」と英夫さんの長男、英喜さん(67)が銘板に名前を追加する手続きを進めた。
この日の追加式典には、名古屋市に住む英喜さんの息子、倫(さとし)さん(31)も参加。震災当時は3歳で記憶がないが、銘板の掲示で「いつ何が起こってもおかしくないと感じる機会になった」と話した。喜代子さんは「かわいがっていた孫と一緒に銘板をつけることができ、うれしかった。名前を刻むことで、父の存在や大切にしていた家、被災経験を、後の世代に語るきっかけにしたい」と話した。
熱海市で発生した土石流をめぐり、犠牲者の遺族や被災者など110人あまりが、市と県に対して64億円あまりの賠償を求めている裁判が始まり、市と県はいずれも争う姿勢を示しました。
去年7月に熱海市で発生した土石流の犠牲者の遺族や被災者など、あわせて110人あまりは、市と県に対し、64億円あまりの賠償を求める訴えを起こしました。
14日に静岡地方裁判所沼津支部で裁判が始まり原告側は、「熱海市は盛り土が崩落する危険性を認識していたのに適切な指導を行わず、県も市に是正を求めなかった」などと主張しました。
また「被害者の会」の会長で母親を亡くした瀬下雄史さんが意見陳述し、「行政が住民の生活と財産を守るという最大の責務を果たせず、未曽有の災害につながった責任を追及していきたい」と訴えました。これに対し熱海市側は出廷せず、提出した答弁書で、「業者が市の再三にわたる行政指導に応じなかった。県の条例の罰則が抑止力として不十分だったのが原因だ」として、訴えを退けるよう求めました。また県も、「業者への指導は熱海市の事務で、県が市に是正を求める法的な義務はなかった」として訴えを退けるよう求めました。
土石流の被害をめぐっては、これまでに遺族や被災者などが、当時の土地の所有者や今の所有者などに対して58億円あまりの賠償を求める訴えを起こしていて、裁判所は14日、1月11日に予定している非公開の協議から、市や県に対する裁判とあわせて審理することを決めました。
裁判のあと、県法務課の河合隆晴課長代理は「原告は県が持っている権限を行使しなかったことが違法だと主張をしているので、県としては法的責任を争って請求の棄却を求めるという主張をした」と述べました。そのうえで「訴訟に至ったという遺族・被害者の気持ちは真摯に受け止めたうえで、主張すべきことはしたいと考えている」と話しました。
裁判のあと原告団と弁護士が記者会見し、母親を亡くした瀬下雄史さんは、「今後、すでに起こしていた裁判と併合して審理されることで新たな真実も浮かび上がっていくだろうと期待しています。熱海市側が欠席したことは怒りを通り越してあきれる気持ちで、こうした無責任な体質が問題なのではないかと感じています」と述べました。
また、娘を亡くした小磯洋子さんは、「発災から1年数か月がたちますがどれだけ多くの涙を流したか分かりません。娘に会いたいです。行政の仕事は市民の命と財産を守ることなのに、これではだめではないかと思います」と話していました。
加藤博太郎弁護士は、「裁判の中で行政にはまず文書の開示を求めるなどして、なぜこれほどまでの大きな被害を生じさせた土石流が発生したのか真相の究明を求めていく」と話していました。
一方、今回の土石流をめぐって熱海市議会に設置された百条委員会は、当初、検証結果をまとめた報告書をいまの定例会に提出する方針を示していましたが、作業に時間がかかっていることから、来年2月の定例会での提出を目指すことになりました。
おととしの豪雨で被災した住宅の工事をめぐって、代金を支払ったのに工事が行われないなどの被害を訴える相談の総額がおよそ4600万円にのぼることがわかりました。
被災者は、今月、工事を請け負った2つの業者に代金の返還を求める裁判を起こす方針です。
おととし7月の豪雨の被災者を支援している弁護団によりますと、人吉市の「匠工務」と八代市坂本町の「共栄建設」の2つの建設関連の業者が被災者から請け負った住宅の工事をめぐる相談が相次いでいます。
このうち、代金を支払ったのに工事が行われないなどと被害を訴える相談が8件あり、あわせておよそ4600万円にのぼることがわかりました。
支払った額がおよそ1000万円にのぼる被災者もいるということで、人吉市の業者に工事を依頼した男性は「代金を支払ったのに工事が進まず、仮設住宅での暮らしが続いて、体調を崩してしまいました」と話しています。
被災者は、それぞれの業者に工事代金の返還を求める訴えを今月中に熊本地方裁判所人吉支部に起こす方針です。
人吉市の業者は、被災後に設けられた事務所に人の姿はなく、電話もつながらない状態です。
八代市の業者は、被災した住宅の工事をめぐって特定商取引法違反の罪で、ことし、罰金の略式命令を受けていて、NHKの取材に対し、「工事は終わらせるつもりだった。下請け業者とトラブルになり悪い噂を流された。顧客側から一方的に契約を打ち切られた」などと話しています。
熱海市で発生した土石流をめぐり、犠牲者の遺族や被災者など110人あまりが、市と県に対して64億円あまりの賠償を求めている裁判が始まり、市と県はいずれも争う姿勢を示しました。
去年7月に熱海市で発生した土石流の犠牲者の遺族や被災者など、あわせて110人あまりは、市と県に対し、64億円あまりの賠償を求める訴えを起こしました。
14日に静岡地方裁判所沼津支部で裁判が始まり原告側は、「熱海市は盛り土が崩落する危険性を認識していたのに適切な指導を行わず、県も市に是正を求めなかった」などと主張しました。
また「被害者の会」の会長で母親を亡くした瀬下雄史さんが意見陳述し、「行政が住民の生活と財産を守るという最大の責務を果たせず、未曽有の災害につながった責任を追及していきたい」と訴えました。これに対し熱海市側は出廷せず、提出した答弁書で、「業者が市の再三にわたる行政指導に応じなかった。県の条例の罰則が抑止力として不十分だったのが原因だ」として、訴えを退けるよう求めました。また県も、「業者への指導は熱海市の事務で、県が市に是正を求める法的な義務はなかった」として訴えを退けるよう求めました。
土石流の被害をめぐっては、これまでに遺族や被災者などが、当時の土地の所有者や今の所有者などに対して58億円あまりの賠償を求める訴えを起こしていて、裁判所は14日、1月11日に予定している非公開の協議から、市や県に対する裁判とあわせて審理することを決めました。
裁判のあと、県法務課の河合隆晴課長代理は「原告は県が持っている権限を行使しなかったことが違法だと主張をしているので、県としては法的責任を争って請求の棄却を求めるという主張をした」と述べました。
そのうえで「訴訟に至ったという遺族・被害者の気持ちは真摯に受け止めたうえで、主張すべきことはしたいと考えている」と話しました。
一方、今回の土石流をめぐって熱海市議会に設置された百条委員会は、当初、検証結果をまとめた報告書をいまの定例会に提出する方針を示していましたが、作業に時間がかかっていることから、来年2月の定例会での提出を目指すことになりました。
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興に対する姿勢に疑問を感じざるを得ない。政府、与党は法人税とたばこ税の増税と併せ、復興特別所得税の一部を防衛財源に転用する方向で調整している。規模ありきで防衛予算を積み上げたつけが被災地に回された感は否めない。復興に水を差す結果を招かないか説明が必要だ。
政府は2023(令和5)年度の防衛予算を2022年度当初の5兆2千億円から6兆5千億円に増やし、2027年度時点で9兆円程度とする方針を打ち出している。増額分の財源の一つとして復興特別所得税に白羽の矢を立てた。あまりに唐突であり、被災地を置き去りにしているとしか思えなかった。
復興特別所得税は2013(平成25)年から2037年末まで25年間の時限措置として、所得税額に2・1%を上乗せして徴収される。年4千億円規模の税収の一部を防衛費に使う代わりに期限を10年以上延長し、復興予算は減らないよう考慮するという。
秋葉賢也復興相は「復興財源は満額確保する」と強調し、検討されているのは予算の転用ではなく、増税期間の延長だとしているようだが、すり替えにしか聞こえない。岸田文雄首相は本県と東北の復興なくして日本の再生はないとの見解を示してきた。どんな形であれ、復興予算に手を付ける必要があるならば、まずは自ら妥当性について説明を尽くすのが筋ではないか。
ウクライナ、北朝鮮、台湾などの国際情勢を受けた世論調査で、防衛力を強化する必要性に一定の理解は得られてはいる。ただ、復興も国策の根幹の一つであるはずだ。震災や原発事故で古里や暮らし、なりわいを奪われた被災者の苦痛に立脚し、生活再建や産業再生などに不可欠な財源がたとえ一部であったり、期限延長によって総額は確保されたりしたとしても、次元の異なる防衛費に回されること自体に違和感がある。
期限の延長は事実上の増税につながる。被災地だけでなく、納税者である国民の理解や納得を得る過程を踏まずに検討が先行すれば、反発は避けられない。震災と原発事故発生から11年以上が経過し、風化が懸念されている中で、復興支援への機運や人心が損なわれる事態も危惧される。
本県は2025年度の第2期復興・創生期間後の財源確保という大きな課題を抱える。県とともに本県関係国会議員らも被災地の実情を訴え、復興が滞ることがないよう政府への働きかけを強めてもらいたい。(五十嵐稔)
2023年3月11日は東日本大震災から12年目。犠牲になられた方々にとっては“13回忌”という区切りとなります。
死者、行方不明、関連死は計約2万2千人※1。現在もまだ、行方不明者の手掛かりを求めて、ご親族が岸沿いを歩いて確認したり、石や流木を掘り起こしたりしている姿があります。
それにもかかわらず、震災を知らない子どもたちも増え、徐々に風化しつつある震災の記憶と教訓。
私たちは、震災発災後から全国・全世界の多くの方々からご支援をいただいた恩返しの感謝の気持ちを届けるミュージカルを開催してまいりました。
今も、昔も、私たちができることはミュージカルを通して伝えること。
震災で犠牲になられた方々を忘れずに前を向いて生きていくというメッセージと、伝えきれずにいた支援への感謝を届けるため、「心の復興 13回忌ミュージカル~100通りのありがとう~」を上演することを決めました。
どうか皆さまからの温かいご支援をよろしくお願いいたします。
※1参照元:https://www.nhk.or.jp/article-blog/461171.html
私たちについて
プロジェクトページをご覧いただきありがとうございます。心の復興13回忌ミュージカル100通りのありがとう実行委員会です。
私たちは、2011年3月11日「東日本大震災」を経験した石巻・東松島市⺠を中心とした3歳から82歳が集まったミュージカル劇団です。
メンバーの中には大事な家族を亡くした方もいます。
多くの犠牲者を追悼し、私たちのために国内外から支援してくださった方々へ感謝の気持ちを届けるとともに、震災での経験や教訓を次代に引き継ぐことを目的に結成し、ミュージカルを通じてメッセージを伝える活動を続け、間もなく11年になります。
これまでの歩み
2011年3月11日、自然の力になすすべもなく、津波で流され崩壊する街。家屋や車両、そして大切な家族までも奪い去られていきました。地震・津波・原発事故という暗闇からの復旧。当時の私たちは、生死を確認し生きるだけで精一杯でした。
この未曾有の災禍から立ち直るための原動力となったのは、全国の方々からのあたたかい「ご支援」や人と人との「絆」でした。皆さまからのご支援に、私たちが恩返しの気持ちを込め、2012年3月18日、東京・銀座でミュージカルを上演しました。
タイトルは「とびだす100通りのありがとう!」。
3歳から83歳までの石巻圏在住の被災者114名が出演し、被災者・被災地に世界中の皆さまから差し伸べられた救援・救助にお礼=「ありがとう」を伝えました。
▲2012年東京・銀座公演の様子
その後もニューヨーク(2015年9月11日)、シアトル(2016年3月12日)などでミュージカルを上演、さらに、震災から8年後の2019年3月10日、メンバーが再び集い、東松島市の震災遺構「旧野蒜駅」プラットホームで公演し、総勢200人が当時の被災体験や感謝の思いを届けました。
国内外問わず、多くの皆さまにお支えいただきながら公演を続けてまいりました。
●これまでの歩み
13回忌の開催へ
13回忌となる今年のミュージカルは、当時0歳だった子どもや幼少期だった子どもたちも加わり、総勢100名を上回るキャスト。今年は東松島市、石巻市で開催することを決めました。
東日本大震災でも大きな被害をうけた石巻・東松島両市で開催することにより、11年が経過した被災地の現状、私たちが今日まで元気な姿でいられることへの多くの感謝と失われた命への鎮魂の祈りを歌と踊りと台詞に込めます。
作品には、被災した方々の心の叫びと被災地宮城県の魅力が散りばめられています。震災という未曽有の出来事にまつわる記憶・教訓を、未来に生きる人たちに「つたえる」「つなげる」「つづける」ことこそ私たち生きながらえた者の役割だと感じております。
2022年8月21日に初顔合わせを行い、月2回の歌唱練習。2023年1月からは、脚本をもとに毎週土日の稽古を行います。
新型コロナウイルスの感染症に留意しながらの練習となるため、一度に練習できる人数を絞ったり、互いの健康管理を調整したりしながら、来る2023年3月4日の本番に向け日々練習を重ねております。
練習の他に、参加者が発行する壁新聞、近隣地のイベント出演、津波で被害を受けた東松島市野蒜海岸での植樹活動への参加など、地域・企業・団体が一丸となり現在も復興に向けて尽力しています。
ご支援金の使い道
東松島市、石巻市両公演にかかる費用は約1700万円を見込んでおり、現在、補助金などを申請し400万円までの資金を確保致しました。
チケットやDVDの販売などで売り上げも立てていく予定ですが、それでもまだまだ遠い道のりです。今回皆さまからご支援をいただき、目標金額350万円を達成したいと思っております。
資金使途:
支援金は、2023年公演にかかる費用の一部(衣装費、会場費、舞台設営費など)として大切に使わせていただきます。
実施スケジュール(予定):
※第1目標を達成し、さらにご支援をいただけた場合には両公演が成功した後、2023年度内に、東北6県内いずれかの地で公演も視野に入れております。
※天災などやむを得ない事情により、日程の延期もしくは会場の変更があります。
最後に
震災時にはまだ生まれていなかった子ども、震災で尊い命を落とした家族を持つ人など、日常を奪われながらも現実と向き合い歩んできた11年間。生きづらさ、後悔、苦悩、鎮魂、感謝、幸福、抱えている思いは同じでも、一人ひとり異なった100通りの物語があります。
生活や仕事の再建をしながらの2011年当初、ミュージカルを起こすということにさまざまな葛藤があり、本音で意見や思いをぶつけ合いながら本番に向け練習を重ねてきました。
音楽には、心を癒し、励まし、勇気づけるチカラがあります。代弁するわけではなく、美辞麗句の言葉でもなく、「東日本大震災」という未曾有の災害がもたらした本人だけにしか伝えることのできない100通りの生命の息吹を届け、尊い命を宿し・守り・灯し続けることの意味を、実体験に基づいたオリジナルミュージカルという形で表現します。
いま、世界では悲惨な戦争が続いています。罪のない人々の尊い命を一瞬で奪い、生まれ親しんだ故郷を破壊し、家族の絆を引き裂き、目を閉じ耳を塞ぎたくなる現実があります。
このプロジェクトを被災地の中だけで留まらせるのではなく、クラウドファンディングという国内外誰でも利用することができる、支援することができるツールを使い、私たちだけでは届けることのできない多くの方にプロジェクトを知ってもらいたいです。失われた命を決して忘れず、残された命は多くの方に支えられ今も頑張っているぞ!というメッセージと感謝の意を伝えていきます。
このクラウドファンディングを通じて石巻市・東松島市のことを知る機会になり、多くの方にいらしていただけたら嬉しいです。あたたかいご支援のほど、なにとぞよろしくお願いいたします。
応援メッセージ
渥美 巖
東松島市長
東松島市は、震災を語り継ぎ、風化させないことが被災自治体の責務と考えており、東日本大震災後、新型コロナウイルス感染症対策を取りながら、宮城県内の沿岸市町では唯一、毎年欠かさず追悼式を実施しております。当ミュージカルは、市の取り組む「震災の教訓を後世に伝えること」を具現化するものとして大いに賛同できるものであり、市としてもできる限りの協力をしております。本番も間近に迫ってまいりました。多くの方々から、より一層の理解と協力が得られ、素晴らしいミュージカルが開催できますよう願っております。
齋藤正美
石巻市長
令和5年3月で、東日本大震災発生から12年目を迎えようとしております。本プロジェクトは震災からの心の復興の後押しと世界中から寄せられた支援への感謝を伝えるべく行われるミュージカルと伺っております。被災地の復興を推し進める中で、音楽や歌による心のケアはデリケートで最も重要な部分だと痛感しております。公演日まで残り少ない期間となりましたが、皆様の思い、感謝、歌声が世界中の支援者の皆様や震災で亡くなられた方々に届くことを祈念申し上げ、応援のメッセージといたします。
澤田知可子
歌手
東日本大震災から13回忌の2023年に世界からたくさんの救いの手が差し伸べられ、御返しに誕生したミュージカル「100通りのありがとう」を再び東松島・石巻の人々と共に公演する事になりました。皇室の方も観劇され感動の想いを残された市民参加ミュージカルなんです。ミュージカルで繋ぐ復興への道標として、継続してもらいたいと切に願っております。どうかこのミュージカルをご覧いただきまして、クラウドファンディングにお力添えを何卒よろしくお願い申し上げます。劇作家演出家である寺本建雄先生が実際に被災地を巡り本物の声を集めた渾身のありがとうです。
さとう宗幸
シンガーソングライター
震災から早、12年を迎えようとしております。あの日の惨事は一生忘れる事はできませんし風化させてはなりません。被災地の今は沢山の方々のご支援により新しい故郷に生まれ変わろうとしております。「心の復興13回忌ミュージカル~100通りのありがとう~」の成功に向けて出演者は日々、汗を流しております。どうぞ、ご理解の上、皆さまからの温かいご支援をお願いしたいと存じます。
石川太郎
フリーアナウンサー
市民ミュージカル『100通りのありがとう』に寄せて。
被災を経験された一般市民の方々が、日常の仕事、家事、子育ての傍ら3月の公演に向け稽古中と知り、私も応援の思いを書かせて頂きます。発災直後にニュースキャスターとなった私は、出演者の皆さまの地元に何度も足を運びました。慣れ親しんだ街は、復興事業で新しい姿に生まれ変わりましたが、心の復興は人の支援の中で育まれて行ったように思います。世界中からの支援への「感謝」がタイトルになった舞台、果たしてどんな感動が待っているのか、大いに期待しています。
|ご注意事項
●支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、新着情報等でご紹介させていただく場合があります。
●リターンに関して、天災等やむを得ない事情により公演が予定通り開催できなかった場合でも、いただいたご支援の返金はいたしかねますのでご了承ください。
● 本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。