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長く続く被災地での苦労と、"命だけは守って欲しい"という赤十字 ... - 日本赤十字社
taritkar.blogspot.com「7月15日は、天気予報等で大雨が来ることが分かっていたので、妻と子供は実家へ避難させ、私は町内会長・自主防災組織のリーダーなので、近所のお年寄りなどに声をかけて回りました。しかし、皆さん大雨被害を経験したことが無いので、2階に居れば大丈夫と思い、避難所等へ行く方はあまりいませんでした。しかも、近くの公民館やコミュニティーセンター、学校など避難所に指定されている場所も浸水の危険性があったので、避難所は開設されなかった。だからって、ホテルへ行くのは年金生活者は躊躇するし、行け行けと言っても行く場所が無いという人も正直多かったです。結果的に自分たちの地域の2階は無事で人的被害はありませんでしたが、2階の窓から見ていて、肩まで水につかりながら道を歩いている人が居て、『マンホールが溢れているかも知れないから足を取られないように気をつけて』と呼びかけました。」
長年、日本赤十字社の救急法指導員として赤十字の事業に携わっている板倉さんが、この度、防災ボランティアリーダーになるための研修を終了され、今年の夏の被災経験を振り返ってくれました。板倉さんのご自宅は床上60 ㎝浸水し、被災から3カ月が経過した今も、1階の床は剥がしたまま、泥を流し乾かす作業は行ったものの一度湿った断熱材からは今でも水が染み出て来るため、キッチン等1階部分は全て使えず、修理を依頼しているところだそうです。修理の手続き、行政による支援制度への申込手続きも、高齢者にとっては大きなハードルがあります。命があったのだから頑張っていこうと、板倉さんのように思える被災者ばかりではありません。避難先での生活は色々な物が足らずに不便を感じている人、しかしながら、「迷惑をかけてはいけない」という想いからじっと我慢をしている人も多くいるそうです。まだまだ冬を迎えるための物資支援や、こころのケアが必要だと言います。また、被災後、遠方に転居された方も少なからずいて、そういった方々が転居先で新たなコミュニティを築くことができているのか心配でもあるそうです。「今回、自ら被災して、災害の影響はこんなにも長く人々の生活と心に影響を与えるのだと、つくづく分かりました」と話します。
7月15日ご自宅の2階から撮影
被災直後(上)と、3カ月経った今(下)のご自宅1階
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