Judul : 「家族の一体感が失われる」なぜ日本で夫婦別姓の議論があらぬ方向に向かうのか 推進派も一枚岩になれていない - PRESIDENT Online
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「家族の一体感が失われる」なぜ日本で夫婦別姓の議論があらぬ方向に向かうのか 推進派も一枚岩になれていない - PRESIDENT Online
世界でも珍しい、夫婦別姓が選べない国日本。国会でも20年以上前から議論されていますが、遅々として進んでいません。元ジャパンタイムズ執行役員でジャーナリストの大門小百合さんが、海外の状況や、日本での議論について解説します——。
「大門小百合」という名前
私の苗字の「大門」というのは旧姓だ。結婚して戸籍上は夫の姓になったが、長く英字新聞の記者をしていたため、今まで書いた署名入りの記事は、すべてSayuri Daimonとなっていたし、ハーバード大学のジャーナリズムプログラムに招請された時も、署名入りの記事を大学に提出し合格した。毎年1月に開かれるダボス会議へもこの名前で招待されていた。比較的珍しい名前だからか仕事で覚えてもらえる確率も高い。つまり、私にとってこの名前なしで生活するのはとても不便であるし、自分のキャリアを含めアイデンティテイそのものと言ってもいい。
しかし、運転免許証や健康保険証といった公式文書には、旧姓表記はない。最近、マイナンバーカードやパスポートに旧姓併記ができるようになったが、パスポートの旧姓併記はカッコ書きで、パスポートに埋め込まれたICチップ上に別名は記載されないため、航空券を別名で取ることは困難だ。
以前、仕事で飛行機のチケットを取ってもらったことがあるが、大門の名前で予約されていたため、自分が大門であるという証明ができず飛行機に乗れなくなりそうになったこともある。
とまあ、夫婦別姓が法的に認められていないことで被る不利益をあげればキリがない。
働く女性が増え、仕事上で旧姓を使う人も増えているが、法律上選択的夫婦別姓を認めるということについて、日本では遅々として議論が進まない。一体何が問題なのか、諸外国の例や昨年末に決定した「第5次男女共同参画基本計画」をめぐる自民党での議論を調べてみた。
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