皇位継承「議論混迷すれば、二度と手を付けられなくなる」御厨貴氏 - 毎日新聞 - 毎日新聞

08.17
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皇位継承「議論混迷すれば、二度と手を付けられなくなる」御厨貴氏 - 毎日新聞 - 毎日新聞

東京大学の御厨貴名誉教授=東京都港区で2019年2月13日、和田大典撮影
東京大学の御厨貴名誉教授=東京都港区で2019年2月13日、和田大典撮影

 政府は安定的な皇位継承策を議論する有識者会議の初会合を開いた。天皇陛下(61)より若い世代の皇位継承資格者は、皇嗣の秋篠宮さま(55)とその長男悠仁さま(14)の2人だけと綱渡りだ。現行制度で男系男子に限る継承資格を女性に広げるかや、女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」創設が焦点だが、男系維持にこだわる自民党保守派は反対し、激しい論争が予想される。退位を議論した有識者会議で座長代理だった御厨貴・東京大名誉教授は、今回の議論を皇室制度を巡る「最後のせめぎ合い」と表現し、「失敗したら二度と手を付けられない」と危機感を募らせる。前回の経験を踏まえて、見通しを聞いた。

菅内閣の着手「遅すぎるし、早すぎる」

 ――議論の開始が遅くなった要因をどう見ていますか。

 ◆「公務の負担軽減等に関する有識者会議」が2017年4月に出した最終報告で、「皇族減少への対策は先延ばしできない」と強く訴えた。同時に国会の付帯決議も上皇さまの退位後「速やかに」検討を始めるよう言ったわけです。だから僕らは退位が実現した直後の19年夏ぐらいから議論が始まるのかと思った。

 しかし、議論を始めることに国会が慎重で、秋篠宮さまの立皇嗣の礼(当初は20年4月の予定)が終わった後に始めることになったと、間接的に聞いた。

 もう一つの事情を言えば、…

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