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ＩＯＣ会長、１５～１８日に訪日 「五輪中止、議論しない」 - 中日新聞
記者会見するバッハ会長＝１１日、ローザンヌで（ＩＯＣ提供・共同）
【ジュネーブ＝共同】国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は十一日、バッハ会長が十五日から来日すると発表した。理事会後に記者会見した同会長は新型コロナウイルスの影響で来夏に延期となった東京五輪の開催に自信を示し、十八日まで四日間の滞在中に菅義偉首相らと中止を議論することはないと断言した。
東京訪問は五輪の延期決定後では初めてで、菅首相や大会組織委員会の森喜朗会長、東京都の小池百合子知事との会談が見込まれている。選手村や国立競技場を視察して選手とも面会する予定で「（訪日は）とても重要だ。選手や全ての参加者に（開催への）さらなる自信を与えられる。日本国民には安全な五輪に向けて全力を尽くしているとのメッセージを伝えたい」と訴えた。
バッハ会長は、五輪競技では初めて体操の国際大会がコロナ禍の日本で海外選手を招いて開催された実績や、野球・ソフトボールの五輪会場となる横浜スタジアムでの観客動員の実証にも触れ「一歩一歩前進している。五輪でもある程度妥当な数の観客を入れられると、より確信できる」と指摘した。
開発が進むワクチンは医療従事者らへの投与が最優先としつつ、五輪参加者用の確保に向け製薬会社や世界保健機関（ＷＨＯ）と協議していることも明らかにした。
◆「コロナ共存」のシナリオ想定
【ジュネーブ＝共同】新型コロナウイルスの影響で来夏に延期となった東京五輪の開催に向けて国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）が感染状況に応じた四段階のシナリオを描き、現状では安全度が二番目に高い「コロナとの共存」を想定していることが分かった。
同段階では、新規感染者は頭打ちながら局所的にクラスター（感染者集団）が発生し、ワクチンの普及は限定的と推測。ソーシャルディスタンス（社会的距離）の確保や衛生面の要件が求められるものの、渡航制限は全般的に緩和され、今年後半から観客数の制限など予防策を講じて大規模な大会が再開したことで市民からの信頼が高まっていると想定した。最良のシナリオでもワクチン利用は一部に限定されるとした。
◆観客、入国時の待機免除へ
政府は十二日、来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの新型コロナウイルス対策を検討する調整会議の第五回会合を首相官邸で開いた。海外からの観客受け入れを前提に準備を進め、感染状況が安定した国・地域からの入国については、通常求めている十四日間の自主待機措置を免除する方針を確認した。
公共交通機関での移動も原則容認するが、感染状況の悪化した国からの観客には自主待機を求めるなどの措置を取る。観客数の上限は感染状況に応じた政府の規制に準じることとし、海外からの観客の受け入れ可否も含めて、来春までに判断する。マスク着用や消毒の徹底、大声での会話の禁止などを盛り込んだ観客向けのガイドラインを定め、悪質な違反者には入場拒否や退場措置などを講じる。
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