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中村医師と歩んだ日々 - 読売新聞
comot.prelol.com2001~06年、民間活動団体(NGO)「ペシャワール会」の現地ワーカーとしてアフガニスタンで働いた。武装集団に銃撃されて死亡した中村哲医師(当時73歳)と行動を共にし、その体験を各地で講演。6月には写真集も出した。三回忌を前に、「等身大の中村先生の生き方を伝え、聞いた人には自分に何ができるのか考え、次の一歩につなげてもらいたい」と語る。
「奴隷のごと(ように)扱える日本人ってのは、あなたですか」。大学で写真を勉強し、卒業した01年春、知人の紹介で現地を訪れた際、初めて会った中村医師は博多弁でそう話しかけ、いたずらっぽく笑った。井戸掘りを計画する中村医師が「一緒に奴隷のように働いてくれる人はいませんか」と知り合いに問い合わせ、紹介された経緯を知ったのは、少し後のことだ。
「当時はアフガンがどこにあるのか知らなかったし、そこで井戸掘りなんて想像すらできなかった。でも分からないんなら、行って確かめてみようと」
現地では、井戸掘り、工具や重機の調達、掘削現場の巡回、会計事務などを任された。来る日も来る日も住民らと汗を流した。井戸から水が出たら、バケツまで欲しがるなど要求ばかりしてくる住民もおり、「理想や感謝を求めて来た人ほど、心が折れてしまった」という。
しかし、水が出ると、やはりうれしかった。報告に来たエンジニアらと掘削現場へ急ぎ、「出たか。おめでとう」と抱き合った。中村医師には、とつとつとした口調で「水が通れば村人は帰ってくる。それだけを見なさい」と諭された。
〈大きな戦争で国土が破壊されて人が住めなくなったのに、それを数十年で経済発展させたすごい人たち〉。それが、多くのアフガン人の日本人観だという。
そのためか、ほとんどの村で日本人を見たことのある人はいないが、日本人だと自己紹介すると、親しみのこもった目で迎えてくれた。日本人が自分たちと同じご飯を食べて、同じ仕事をする。そして「ここを日本みたいに復活させよう」と言われると、ツルハシを握る手に力がこもる。
「我々があの国にいる意味はそこなんです。井戸掘りのテクニックがあるとか、体力があるとかでは全然ない」。会は1600本以上の井戸を掘り、25キロ以上に及ぶ用水路を整備した。
最初は1年間のつもりだったが、任される業務が増え、ワーカーは06年まで続けた。「少なくとも、あの5年間は僕にとって胸を張って語れる日々だった」と話し、帰国後も依頼を受ければ各地で講演活動をしてきた。
19年12月4日、中村医師が凶弾に倒れた。
写真は、仕事の合間に撮った約6000枚。打ち解けた表情の中村医師や苦楽を共にした仲間、出会った住民、子どもたち――。その中から、用水路建設をテーマに60枚を選び、本にした。タイトルは「水を招く」。苦楽の日々もつづった。
今年3月、出版の相談で福岡市の同会事務所にいた時、偶然、中村医師や自分と活動したエンジニアの男性と国際電話で話した。今も現地で水路をつなぐ工事を続けており、難航した作業が完了したという。中村医師の思い出を語り合ううち、男性は大声で泣き始めた。
「自分たち外国人がいなくなっても、国をつくり続けるのは現地の人たちだ」という中村医師の言葉を思い出し、それが根付いていると思った。「一緒に働き、現地で奮闘する人々の姿を伝えることが、中村先生の願いだと信じています」(坂木二郎)
写真集はA5判128ページ、税込み2970円。インターネットなどで購入できる。
◆なかやま・ひろき 1975年、福岡市出身。京都造形芸術大(現・京都芸術大)卒。現在は大学で色彩の研究を続けるかたわら、アフガニスタンなどの写真で個展を開いている。
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November 28, 2021 at 03:00AM
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