昭和の活況 しのぶ秘湯…夏油(げとう)温泉(岩手県北上市) - 読売新聞オンライン

08.15
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昭和の活況 しのぶ秘湯…夏油(げとう)温泉(岩手県北上市) - 読売新聞オンライン

 ひなびた温泉の旅を好んだ漫画家、つげ義春さん(84)は1969年8月、雑誌の取材で岩手県北上市の夏油温泉を訪れ、「壮観というより尋常の光景ではない」とあっけにとられた。百数十年前のままの「山賊集落」のたたずまいという湯治場は、男女比1対10の「おばあさん一色」。部屋に人が「ビッシリとつまって」いる満員状態だった。

 焼石連峰の山あい、ブナの原生林を縫う渓流沿いに露天風呂が点在する夏油温泉。60年代後半までバスの後、徒歩3時間。今も車で崖沿いの曲がりくねる道を延々走って行き着く秘湯なのだが……。

 「平成の初めぐらいまでお盆時期は温泉の通りに銀座みたいに人がいて、台所にも人が寝ていたほど。600人もあながちウソではない」。同温泉で「元湯夏油」を経営する高橋宏典さん(56)に聞いた。

 元々は、自炊しながら長期滞在し療養する湯治場がメイン。秋田県の農家や岩手県三陸地方の漁師らが一緒に過ごし、交流も生まれた。「通りで地元の芸能や踊りを披露しあう催しをお客さんが企画したり、すごくにぎやかだった」と先代の賢輔さん(86)は言う。つげさんの紀行文も、昼間から酒盛りをして歌謡曲を歌い、好奇心丸出しで行動するおばあさんの陽気さと豪快さを記録する。

 だが、料理の出る旅館部は今も人気なものの、4棟維持している自炊部の客は激減した。「団塊の世代以降の人は、旅先にまで来て食事を作ることに抵抗感がある。自炊部は残したいけれど悩ましい」と宏典さん。

 木造の自炊棟が集まる通りの奥は、つげ漫画に入り込んだようなレトロ感が漂う。最も古い経塚館は、部屋と廊下を障子が仕切り、江戸時代の 旅籠はたご の趣だ。感心していると、奥の共同調理場から音がする。のぞくと白髪の痩せた男性が。あ、つげさんでは――。

 よく見ると別人だった。名古屋から来た70代の男性で、十数年前、けがの治療に来てから魅了され今回も2週間滞在する。「懐にやさしいし、お湯がいいからね」。傍らに採り立てのウドがボウルに山盛りだった。

 夕暮れ時に混浴の露天風呂へ。夏場は48度にもなる大湯は数分で退散し、ぬるめの 疝気せんき の湯につかる。目の前の渓流と一つになる心地よさ。600人のおばあさんも同じ幸福を味わっただろう。

  つげ・よしはる
 1937年、東京生まれ。小学校卒業後、メッキ工場などを転々とし、55年にプロデビュー。貸本漫画作品で活躍後、60年代後半に「月刊漫画ガロ」や増刊号で「李さん一家」「紅(あか)い花」「ねじ式」など新機軸の幻想、叙情作品を発表し、70年頃ブームに。87年を最後に新作を発表していない。「ゲンセンカン主人」など温泉が舞台の漫画も。文章もたくみで、引用文は「新版 つげ義春とぼく」などに収録。

 文・佐藤憲一
 写真・田中秀敏

 北は「盛岡藩南部領」、南は「仙台藩伊達領」。そう染め抜いた のぼり が沢沿いに向き合いはためいている。北上市のみちのく民俗村で不思議な光景に目を奪われた。維新から150年以上たつのに、殿様が領地争いをしているのか。

 「民俗村の敷地内を江戸時代の藩境が通っているからです。境塚も残り、近世初期の政治的緊張を示すものとして国の史跡に指定されています」。隣接する北上市立博物館の渋谷洋祐館長(49)に教わった。16世紀末に境を接することになった両家。互いに譲らず幕府の裁定で約130キロの藩境が定まるまで、半世紀を要した。

 民俗村は、岩手県内の 茅葺かやぶ き民家10棟などの建物を移築復元した野外博物館。豪雪にも耐えた堅固な家々が丘陵に点在する。伊達領の家が長方形、南部領の家はL字形の まが り家と、建物にも藩の違いが表れる。奥州街道沿いなどに両藩が置き、人や物資を取り締まった番所の一つも、園内に移設されていた。藩境がこれだけ強調されている土地も珍しい。「北上ではないですが私の父は伊達側、母は南部側の出身で、家族で気質の違いが話題になったりします」。渋谷館長は笑う。

 近くの里山には、10~11世紀に栄えた仏教の一大聖地「国見山廃寺」があった。伝承で語られてきたが、戦後の発掘で、奥州藤原氏が12世紀に築いた平泉の中尊寺に先立つ北上盆地の中心的寺院だったことが分かってきた。

 現存する極楽寺から山道を登っていくと、何もない草地に本堂跡や多宝塔跡のプレートだけが立っている。「夏草や つわもの どもが夢の跡」。芭蕉が平泉で詠んだ俳句がふと浮かぶ。巨岩の間の胎内くぐりを抜け、頂上に立つ展望台へ。民俗学の祖、菅江真澄も18世紀後半、この地を訪れ、古老から山の名や歴史を聞いた。

 見下ろすと緑の覆う豊かな盆地を、北上川が北から南へとうとうと流れている。人の定めた境などとは無関係に。

 ●ルート 東京からJR北上駅まで新幹線で約2時間30分。北上駅から夏油温泉まで車で約1時間。

 ●問い合わせ 北上観光コンベンション協会=(電)0197・65・0300、北上駅観光案内所=(電)0197・64・5211

 江戸時代、仙台藩だった岩手県南部は、ハレの日ごとに多彩なもちを食べる食文化が息づく。盛岡藩との境界が市内を走る北上も、以前からもち食が盛んだ。この伝統のもちを「展勝地もち」の名で販売しているのが、北上川沿いの公園「展勝地」内の展勝地レストハウス((電)0197・64・2110)。「可能な限り北上産のもち米を使い、毎朝きねと臼でついてオリジナルのタレに絡め提供しています」と片方智宏・餅部長(43)。

 通年で出すタレもちは小豆、ゴマ、きな粉、クルミ=写真上から時計回りに=と、みたらしの計5種。季節により、ずんだなどのタレもちやイチゴ、マスカットのフルーツ大福も。人気のクルミは、砕いたクルミに砂糖としょうゆで味付けしたタレが香ばしい。冷凍セットのお取り寄せも可能。

 夏油温泉の発見は9世紀とも14世紀とも言われ、17世紀の「全国湯番付」でも東の大関に選ばれたという。冬は雪に覆われ、5月中旬~10月中旬頃しか営業していない。今年も雪害で露天風呂の一つがダメージを受けるなど施設の維持管理も大変なようで、先祖代々、秘湯を守ってきた人々の苦労に頭が下がった。

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