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準高地 スポーツ合宿、誘客に力 小山・富士ざくらホテル|あなたの静岡新聞 - あなたの静岡新聞
小山町須走の富士ざくらホテルがスポーツ合宿の誘客に力を入れている。コロナ禍で訪日外国人の需要が消失し、新たなターゲットに据えた。富士山麓の準高地という立地に加え、ニーズを捉えた設備やサービスも奏功し、箱根駅伝常連の大学駅伝部などを呼び込んでいる。
142室を設けた9階建てホテルの別棟に、ランニングマシンやバーベルなどを備えたトレーニングジムがある。同じ建物にはコインランドリーも。土産店だったスペースをリニューアルした。
2018年、訪日外国人向けのホテルとしてオープン。19年には客室稼働率が9割を超す盛況ぶりだったが、コロナ禍で客足は途絶えた。再建策を模索中、県東部でスポーツ合宿の受け入れが進んでいると知った。立地などを踏まえ、誘客の可能性を見いだした。
長期滞在する客を飽きさせないよう30種類以上の食事メニューを用意し、団体ごとの細かな要望にも応える。近隣のトレーニング施設への送迎も始めた。長年合宿を受け入れ、21年初めに閉鎖した近隣施設の人脈やノウハウを受け継いだ。
高校や大学の陸上競技の有力校、馬術関係の団体などに売り込み、需要を開拓する。首都圏から近く、冷涼で、近郊にトレーニングに適した施設が多いのも魅力。運営会社の小沢健男社長(65)は「利用者はみんな、いいところと言う」。今年の夏休みシーズンは7~8割の予約が入り、手応えを感じている。
小沢社長は「合宿誘客の可能性は大きい」と語る。須走地区の恵まれた環境をアピールするため、富士山5合目につながる県道を舞台にしたランニング大会を今年6月に開催した。「行政、住民、施設が三位一体となり、地域全体で合宿を受け入れるムードを高めていきたい」と言葉に力を込める。
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