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JR西日本が「赤字ローカル線」公表、廃線議論のための3つの論点とは - ダイヤモンド・オンライン
JR西日本が赤字ローカル線の収支状況を公表した。ローカル線の状況が苦しいのは、ここだけにとどまらない。赤字ローカル線を存続させるのか、廃止してバスなどに代替させるかを、国民的に議論すべき時に来ているのではないだろうか。(経済評論家 塚崎公義)
100円稼ぐのに経費2万5000円以上?
赤字ローカル線の収支は悲惨
JR西日本が赤字ローカル線の収支状況を公表した。過密と過疎が叫ばれて久しいので、ローカル線の赤字が悲惨であることは当然に予想されていたが、それにしてもすごい赤字だ。最悪の路線は、100円の収入を得るために2万5000円以上の経費がかかっている計算だという。
過疎地に暮らす人々にとっては、極めて重要な交通の足であろうが、その路線の赤字を誰かが負担しているということを忘れてはならない。
もう一つ重要なのは、鉄道を廃止しても、同じ区間にバスなどを運行すれば、住民にとって死活問題にはならないのではないか、ということである。
「おらが村には鉄道の駅がある」ということを誇りに感じている人もいるだろう。問題は、そうした誇りのために、他人に巨額の費用を負担してもらっている事態をどう考えるか、である。
以下では、赤字ローカル線を廃止してバス路線に切り替えることの是非について、「存続させるとして、費用は誰が負担すべきか」「費用負担者が納得しているのか」「人口減少社会で永遠に存続させるのは不可能」という3つの観点から論じてみたい。
赤字ローカル線を存続させるなら
費用は誰が負担すべきか
赤字ローカル線の場合には、誰が費用を負担しているのか、明確でない部分もあろう。黒字路線の乗客が負担している部分が大きいのだろうが、株主も負担していることは疑いないし、沿線の自治体などから補助金が投入されているケースもある。
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