「解体したいが…」途方にくれる被災者 支援から漏れる「一部損壊」 - 朝日新聞デジタル

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 最大震度6強を観測した福島県沖を震源とする地震から16日で1カ月を迎え、宮城県内でも被害の大きさが徐々に明らかになってきた。特に住宅被害は最新の県のまとめで8千棟近くに上り、公的な支援を受けられない多くの被災者たちから不満の声があがる。

 「また数十万円かかるかも。家計にかなり痛手」。山元町浅生原の主婦小野直子さん(59)は嘆く。

 築60年以上の木造平屋建ての自宅は、今回の地震で玄関のガラス戸が割れたほか、風呂場はタイルがはがれ落ち、床に隙間が出来た。先祖の墓も石がずれた。

 今月に入り、20万円以上かけて昨年2月の地震で壊れた瓦屋根などの修復を終えたばかりだった。

 前回同様、今回も「一部損壊」との認定で、国の補助の対象から外れた。義理の親や子どもら5人暮らしで、家を建て替える余裕はない。「また地震が来るかもしれない。早急に直しても、また壊れるかも」

 山元町には、今月11日に被災者生活再建支援法が適用された。国の支援の対象は、住宅の全壊や解体、もしくは中規模以上の半壊(建物の損壊が30%以上)のみだ。ただ、町は準半壊以上(同10%以上)の場合や瓦屋根の改修にも独自の見舞金や支援金を設けている。

「寺は心のよりどころ」 100万円の出費を覚悟

 こうした支援から漏れる人は…

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