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Judul : 東日本大震災９年：被災者癒やす二胡の調べ 阪神経験僧侶「少しでも力に」 - 毎日新聞
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東日本大震災９年：被災者癒やす二胡の調べ 阪神経験僧侶「少しでも力に」 - 毎日新聞

　東日本大震災の被災地で、中国の伝統楽器「二胡（にこ）」の演奏を続ける僧侶がいる。自らも阪神大震災で被災した経験を持つ浄土宗善福寺（奈良県天理市和爾町）の川野真広（しんこう）副住職（４１）。「自分に何ができるのか」と悩みながら、独特の繊細な音色が被災者たちの安らぎとなることを願う。

　川野さんは寺の生まれではなく、父で善福寺住職の隆潤（りゅうじゅん）さん（７８）も５０代まではサラリーマン。１９９５年の阪神大震災当時は家族５人、神戸市東灘区で暮らしていた。激しい揺れで、一軒家の１階はぺしゃんこに。家族は２階で寝ていたため全員無事だったが、倒壊した家々や充満するガスの臭いに「世界の終わりだ」と思った。

　二胡と出合ったのは、ＮＨＫ職員として京都市内で働いていた２３歳のころ。レッスンに通い始めると面白いように上達し、のめり込んだ。「人生一度きり」と２６歳で元々好きだった仏教の世界に。二胡の練習に費やす時間も増え、コンクールで受賞するまでになった。

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