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９月入学制、41市町村長が「時期尚早」 福島県内アンケート - 福島民友
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い導入議論がある学校の「９月入学制」について、県内５９市町村長のうち、４１人が議論開始を「時期尚早」と考えていることが、福島民友新聞社が行った緊急アンケートで分かった。同様に感染拡大防止と収束が最優先として８人が現行の「４月入学制」を支持した。政府は６月上旬にも方向性をまとめる方針だが、県内の首長は感染症対応を優先すべきだとの考えを示した形だ。
９月入学制について「導入を検討すべきだ」「現行を維持すべきだ」「その他」の三つの選択肢を挙げ、意見とその理由を尋ねた。「９月入学制の導入を検討すべきだ」と回答したのは１０人だった。
「その他」と回答した市町村長からは「新型コロナを収束させることが先決」「国民的なコンセンサスが必要」「拙速な判断、導入は避けるべきだ」などの意見があった。
その上で「９月入学制と新型コロナによる子どもたちの学習保障は分けて考える必要がある」（本宮市）「在校生をどう扱うのか」（湯川村）などと課題を指摘した。
「新卒一括採用という就職慣行の問題を解決する必要がある」（福島市）など、導入に伴って迫られる社会構造の変革を不安視する声も相次いだ。ただ、将来的な議論や導入について容認する首長も。４月入学制を支持した首長は「新型コロナ対応と同時に９月入学を進めることは困難」（平田村）「本来平時に行うべき議論」（大熊町）などと主張した。
一方、９月入学制の導入を検討すべきだとした首長は「これまでの常識では考えられない教育環境を余儀なくされている」（西会津町）などと現状を懸念する。「大きな変革を伴うと思うが世界で主流。積極的に検討する必要がある」（白河市）「世界基準にすれば留学がしやすく、また受け入れやすくなる」（三島町）と国際化を見据えた意見もあった。
９月入学制を巡っては、全国知事会が政府に対し、各界各層を交えた骨太の議論を行って結論を得るよう求めている。内堀雅雄知事は「教育分野だけで完結するテーマではない。行政や民間も含めた社会システム全体に波及するものであり、国民的議論が必要。今後、改めて議論する場を設けた上で丁寧に議論するべきだ」との考えを示している。
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May 18, 2020 at 08:38AM
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