“生き延びる方法は必ずあります 一緒に考えましょう” | 堀 菜保子 - nhk.or.jp

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“必ず生き延びる方法はあります。頼っていいんですよ。声を上げてください。一人じゃないです” 新型コロナの影響でより深刻化・顕在化した困窮する若年女性を支援する動きが広がっています。

若い人のためのSNS相談について(11月13日掲載)
若い女性が置かれている現状について(12月2日掲載)
生活用品・食料品を配布する取り組みについて(12月22日掲載)
と、シリーズでお伝えしました。
テレビでは、きょう(25日)夕方の「ほっとニュース北海道」にて放送します。

※きょう(25日)の放送は、時間が変則的です。この特集は17時20分~18時の間に放送です。

ブログでは、いま苦しんでいる方へ、今回取材をした方々のメッセージをお伝えします。

NPO法人 女のスペース・おん 代表理事 山崎菊乃さん

山崎さんは、新型コロナで仕事を失ったり安心して生活できる場所がなくなっている女性が増えていることを大変危惧しています。そして、そうした女性たちがSNSで知り合った男性のもとに泊まりに行って性被害にあったり、風俗店などに助けを求めてしまう現状をなんとか変えていきたいといいます。

「親には言えないけど、避妊してくれなくて心配なんだとか、一人で悩んで妊娠が進んでしまったという前に、SNSで匿名でもいいので相談してくれれば、一これから何ができるか考えられます。いろいろな制度を使えるので一緒に考えましょう。
困っているときはお互い様。助けてっていう言葉じゃなくてもいいから、今こんな状況で少し困っている、悩んでいるって気軽に声をかけてほしい。声をあげることで仲間ができますし、一人ではないってことに気づくと思います」

NPO法人 女のスペース・おん 理事 近藤恵子さん

先日行われた、生活に困っている女性たちに食料や生活用品を配るイベントで、
「どんなことでも困ったことがあったらご連絡いただけますか、遠慮なくご連絡ください。必ず道は開きますから」と言いながら、訪れた人ひとりひとりの話をゆっくり聴いている姿がとても印象的でした。
近藤さんは、実際に訪れた人の話を聞いて、みんな生きるか死ぬかの瀬戸際にいると感じているといいます。

「必ず生き延びる方法はあります。助けを求めていいんです。声を上げてほしい。専用の支援窓口はなくてもいろいろな支援を組み合わせたら必ず生きていけるので、一緒に考えましょう」

札幌市男女共同参画センター 菅原亜都子さん

菅原さんは、山崎さんから今回の生活用品を配るイベントについて話があったとき、困っている人に情報を届けるためにも自分たちから動かなければならないと感じたといいます。
普段は、札幌市男女共同参画センターで様々な相談を受けています。

「“自己責任だと言われる” “できない自分が悪い” “その道を選択した自分が悪い” と思ってしまう人が多い。
でも、生活に困るのは、個人の問題じゃなくて社会の問題。これまで支援につながっていない人にも気軽に頼ってほしい」

北海道道民生活課女性支援室長 髙石浩子さん

行政の立場としても、新型コロナの影響で深刻化している女性の窮状に危機感を感じ、きちんと相談を受けられる、居場所を確保する、社会に巣立っていけるよう自立をサポートする、そうした枠組み作りの必要性を感じています。
そして、ためらわず頼ってほしいと訴えます。

「一人じゃないです。助けたい人はいっぱいいます。声をあげてもらえれば何かできます。
困っている方に、息苦しいなって考えている方に、ぜひご相談いただきたい。そうすると見えてくるものがあるし、元気が出るきっかけにもなると思います」

山崎さんたちは、“収入や居場所をなくしても安心して休んでほしい”と、
今月札幌に、無料で一時的に滞在できる場所も用意しました。

また、食料や生活用品配布イベント、1月(2021年)に再び開催する予定です。

道内のNPOで作るネットワーク「Cloudy」のtwitterアカウント(cloudy73714786)のツイートやNPO法人女のスペース・おんのHPで、ぜひ最新の情報をチェックしてみてください。
北海道や札幌市、各市町村にもたくさん窓口はあります。

ご自身が少しでも苦しいことがあればぜひ相談してほしいと感じます。
また、もし身近に心配な人がいたら、連絡をとってみたり、こうした情報を共有したりして、「一人じゃないよ。助けたい人がいっぱいいるよ」と伝えてほしいと思います。

2020年12月25日

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