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医療従事者の一助に 福島のホテル、宿泊療養・フロアごとに用途 - 福島民友
新型コロナウイルスに感染した無症状や軽症の患者を受け入れるアパホテル福島駅前（福島市）では、フロアごとに用途を設定した。患者の健康や生活を支えるスタッフの二次感染を防ぐほか、外部に影響が出ない態勢の構築に取り組む。
患者は、県が手配した感染防護措置が取られた特別仕様のタクシーで入院先からホテルに移動。患者専用の入り口から入り、スタッフから宿泊中の注意事項の説明を受け、同意書に署名すると受け付けが完了する。
受け付け後、患者は棚から滞在中に着る専用の服やタオル、スリッパなどの日用品を取って自室に移動。患者とスタッフのエレベーターは区別されている。食事は１日３回、１階ロビーに用意された机から受け取る。日用品には掃除用具もあり、掃除や洗濯は自分で行う。ロビーの玄関は施錠されている。
患者の部屋はシングル用で約９平方メートル。運動スペースはなく、県は共有スペースを歩いたり、体操やストレッチなど自室でできる適度な運動を呼び掛ける。
患者は１日２回、体温と血中酸素濃度を測定。日中に駐在する看護師が電話連絡して健康状態を確認する。
また、県職員が２４時間態勢で常駐し、患者の体調が急変した場合、電話で医師に連絡して指示を受ける。
患者が滞在する階にはごみ収集用の部屋を設置した。集まったごみを搬出する際は、まずフロア内の患者を全員、別フロアに移動させる。その後、専門業者による消毒が行われ、業者がごみを搬出する。
医療機関の退院基準と同様、２回続けてＰＣＲ検査で陰性が確認されると宿泊療養が終わる。検査用の検体採取は３階で行われ、防護服を着た医師と看護師が担当する。検査は宿泊療養の対象者のみで、一般の人はできない。
アパホテル東北地区統括支配人の遠藤道雄氏（郡山市出身）は報道陣に「感染拡大や医療崩壊の防止に貢献できればと思って応募した。県や保健所のほか、医療現場で日々、闘っている医療従事者の方々の一助になりたい」と受け入れに至った思いを語った。
ただ遠藤氏は「受け入れることで若干の風評被害も感じている」と懸念も示した上で「感染拡大が終息した暁には、多くの皆さまから支援をいただき、新たに再開できれば光栄。協力をお願いしたい」と述べた。
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April 24, 2020 at 07:09AM
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