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【インタビュー】Da-iCE、新作『FACE』は「今までで一番わがままな1枚」 - BARKS
Da-iCEを転がせ、ダンス&ボーカルの新しい未来へ──。2019年、区切りのベストアルバムとベストツアーを終えた5人から届いた、5枚目のオリジナルアルバム、その名は『FACE』。「雲を抜けた青空」「FAKE ME FAKE ME OUT」「BACK TO BACK」など、シングルヒットチューンはもちろん、今回のポイントは、メンバープロデュース曲が1曲ずつ収録されていること。全員がクリエイティブに携わることで、自由度が一気に広がった、これがDa-iCEの新たなフライトプラン。飽くなき進化への自信と決意について、それぞれのプロデュース曲を中心に、5人の胸の内を聞こう。
◆ ◆ ◆
■今までで一番わがままな1枚
──何はともあれ。アルバムが完成した手ごたえを聞きましょう。
岩岡徹(以下、徹):普段のアルバムは、バランスを考えて「こういう曲が足りないね」という作り方をするんですけど、今回は5人それぞれにプロデュース曲があって、話し合いながらというよりは、一人一人が必要としている曲を選んだので、ある意味バランスを無視して作ったアルバムとも言えるし、それが逆に功を奏した面白いラインナップになりました。
──まさに。それは今だからできること?
徹:そうですね。ベストアルバムを出したあとのタイミングだったんで、次なるDa-iCEの新しい一面です。
花村想太(以下、想太):新しい自分たちだったり、昔からの自分たちだったり、いろんな側面が詰め込まれていて、パフォーマーを含め全員が楽曲制作に携わっているので、すごく特別感があります。自分たちは平均年齢30歳なんですけど、30年間の積み重ねや、Da-iCE結成からの10年間の積み重ねを感じる1枚になったと思います。
工藤大輝(以下、大輝):「時間がない中で頑張った賞」をあげたいアルバムの1位かもしれない。今までのアルバムは、曲が出揃っていることが多かったんで、それをどう組み上げるか?という話し合いから始めていたんですけど、今回は、そこを話す前に制作に取り掛かって、曲順もぎりぎりで決まって、ばたばたしていたイメージがあります。でも徹が言ったように、バラバラになることを良しとする、逆にそれがいいと言えるアルバムになりました。今まで通りだと意味がないので、より良くなりました。
大野雄大(以下、雄大):今までで一番わがままな1枚になりました。打ち合わせせずに、それぞれが好きなものを取り寄せて作ったので、面白い作り方ができました。できあがってから、「この曲がこのメンバーなんだ」って感心したり、濃いなと思ったり、Da-iCEの今のメンバーだからこそできた1枚になりました。
──そのへん、またあとで突っ込むけれども。それぞれの制作の途中経過は、ほかのメンバーは知らない?
雄大:知らないです。福袋に近い感覚でした(笑)。
大輝:歴が長くなかったら、絶対無理だね。結成当初だったら、たぶんヤバかったと思う。
雄大:急に、超パーティーチューンとかを入れて来るメンバーがいなくて良かった(笑)。もし持って来ても、「お、おう」って言うしかない。
徹:それはそれで、やるしかないよね。
──だいぶ言われちゃった。颯くん。
和田颯(以下、颯):もうコピペでいいですか(笑)。でも本当に、こういうふうにアルバムを作ったことがなかったので、すごく新鮮な気持ちでできましたし、新しいDa-iCEだなと思えるアルバムになってると思います。
──じゃあ早速、掘り下げちゃいますか。メンバープロデュース曲について、根掘り葉掘り。まずは「Flight away」。工藤大輝プロデュース。
大輝:「5人で歌う曲を作ろう」という構想があって作った曲です。今までも有るは有るんですけど、表立ってやっていなかったのと、曲数も少なくて、バリエーションがなかったんです。「強い武器は持ってるけど種類は持ってない」みたいなことをすごく思ったので、そういう意味も込めました。作ってる時にJALさんのお話をいただいて、歌詞の内容も、ファンの方と一緒にどこまでも飛んで行こうという意味と、飛行機で旅に出ようという意味をかけて、書いた曲です。
▲工藤大輝──この透明感、浮遊感、スピード感。音数少ない、ラテンハウスっぽい、明るいノリのトラックがかっこいい。
大輝:音数、最初はもっと多くて、減らしてもらいました。けっこう試行錯誤しました。
徹:口ずさみやすいし、聴きやすいので、まさに5人で歌うというテイストが合っていて、ファンの方がすごく気に入ってくれる姿が見えそうというか、すでに見えてます。
想太:ミュージックビデオも、JALさんのご協力でめちゃくちゃいいロケーションで撮影させてもらいました。思い入れのある曲になりましたし、今までDa-iCEが出してきた作品の中でも上位に入る、好きな曲です。
雄大:爽やかで、まさに旅行に行く時に聴くと気分が上がっていくような楽曲です。車では聴かないでほしいかなと。
大輝:聴いてよ(笑)!
雄大:でも(歌詞で)高度10000って言ってるし。
大輝:いいじゃん別に(笑)。車で聴いてて、この曲だけ飛ばされたら悲しいよ。
──その次の「Yawn」は、颯くんプロデュース。
颯:はい。メンバー以外の人と作らせてもらうのは、初めてですね。とはいえ、僕はパフォーマーなので、音数を少なくシンプルにしつつ、バキバキに踊れる音にしてほしいということは最初にお願いしました。歌詞はすごくのんびりな感じで、いつも通りの自分というか、「休みの日ぐらいのんびり自由にさせてくれよ」という思いを込めて「Yawn」(=あくび)にしたんです。MiNEさん(共作&コーラスアレンジ)にもその感じを伝えつつ、一緒に考えてもらいました。
▲和田颯大輝:猫視点なんでしょ?
颯:そう。この歌詞、自分が猫視点なんです。
──ああそうか。だから「野良猫と目が合い笑い合った」って出て来る。
颯:そうなんです。猫って、飼ってる人はわかると思うんですけど、絶対自分のことを猫だと思ってないんで。人だと思ってる。
──激しく同意しますね(笑)。うちの猫もそう。
颯:ですよね。だから「野良猫を見て笑った」というのも、「おまえも猫だからな」ということなんですけど。そういうふうに聴こえるように、ちょこちょこ、やってみました。猫好きなんで。
──猫好きのみなさん、ぜひチェックを。
颯:聴いてほしいです。音はバキバキですけど。
雄大:一番の聴きどころは、最後のところ。上ハモリで想太が激しく♪Yawn! Yawn!って歌ってるんですけど、あくびをあそこまで激しく歌う人はなかなかいない(笑)。そこを聴いてほしいです。
想太:さらにそのあと二人で♪レッゴー!って言ってます(笑)。
颯:そこはMiNEさんと「どうする?入れる?」って悩んだ末、入れました。
──「恋しくて、今も」は、花村想太プロデュースで、歌詞にも関わっている、最上級にセツナエモいバラード。
想太:自分の中でもすごく好きなタイプのデモが届いて、これは歌詞を書きたいなと思って、スタッフに聞いたら、「書いていいよ」と言ってくださったので。最初から「恋しくて、今も」というワードはあって、パンチラインだと思ったので、そこは残して、あとを書かせてもらいました。MUSOHさんが書いてくださった「恋しくて、今も」という一行があって、僕はその言葉に対して理由付けをしていくだけだったので、この一行にすべてが入ってます。
▲花村想太──別れた人との思い出を、切々とつづる歌ですか。
想太:人間は、思い出を美化していくものですけど、美化の先には無があって、いつか時の流れがすべてを忘れさせてしまう。でもその時が来るまでは忘れたくないし、せつない気持ちさえも愛しく感じると思うんです。あの時どんな顔してたかな?とか、どれぐらい好きだったのかなとか、考えたらめちゃくちゃせつないけど、忘れるぐらいなら、今はこの痛みさえ愛しいと思える、そういう曲にできたと思います。
──ぐっと来ますね。ねえ雄大さん。
雄大:実は、この曲をレコーディングしたのは、1年半ぐらい前だったんです。もともと好きな曲なので、聴きすぎてて、これからリリースするという感覚がないんですけど。
想太:旧譜扱いです(笑)。
雄大:もうそろそろいいかなと(笑)。それぐらい好きで、聴いてます。
想太:一つエピソードがあるんですけど。これ、二人(雄大&想太)の歌割りが違ったんですけど、お願いして、逆にしてもらいました。レコーディングの直前に。
雄大:へえ〜。そうだったっけ。
想太:そう。雄大くんはいない時だったんですけど、スタッフさんが決めた歌割を、歌う直前に変えてもらいました。一番のサビの頭とか、最後のほうに、メロディを変えて歌う♪恋しくて今も〜っていうところとか、雄大くんが歌うほうが、曲にパンチが出ると思ったので。僕が♪恋しくて今も〜って歌うと、柔らかい感じになってしまうところを、雄大くんが歌うことでめちゃくちゃエモくなったので、マジで変えて良かったなと思いました。あそこ、めっちゃいいです。雄大くんの歌がハイライト。
雄大:高いなと思ったんですけど、でも気持ちよく歌えました。
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April 27, 2020 at 10:00AM
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